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■循環器・高血圧部門
循環器・高血圧部門では,心臓の病気(狭心症,心筋梗塞,心不全,不整脈,心臓弁膜症,先天性心疾患など),血管の病気(動脈硬化症,大動脈瘤,静脈血栓症など),血圧の異常(高血圧,低血圧,失神など)の診療を行っています.特に,狭心症や心筋梗塞などの病気は突然に発症して重症になることも多いので,24時間体制で緊急のカテーテル治療,集中治療が行える体制をとっています.最近では多くの心臓病に対してたいへん有効 な内科的治療が確立されてきており,当部門では常に最先端の治療を安全かつ確実に実施できることをモットーに診療を行っています.
心臓病の自覚症状は多彩ですが,おもに胸痛,動悸,息切れ,ふらつきなどがあります.心臓病では,これらの症状が運動や労作によって強くなることも特徴です.また,狭心症や心筋梗塞は,高血圧,糖尿病,肥満,喫煙,コレステロールや脂肪の高い方に多く発症しますので,注意が必要です.
■腎臓・膠原病部門
1.腎疾患
当科では,蛋白尿・血尿や腎機能障害などの腎疾患を中心に診療を行っています.腎臓の病気には,原発性糸球体腎炎をはじめ,糖尿病,高血圧,膠原病などによる二次的な腎障害があります.腎臓病の中には徐々に進行し慢性腎不全にいたるものもあります.当科ではあらゆる腎疾患に的確な診断と最新の治療を実践しています.腎不全が進行した末期腎不全では透析療法が必要になりますが,当科では腹膜透析の専門外来で治療にあたっています.
2.膠原病
膠原病およびリウマチ疾患全般の診断と専門的治療を実施しています.膠原病は多臓器を障害する全身性疾患であるため,他の専門科との密接な連携の元に総合的な診療を目指しています.外来通院中の症例数は,関節リウマチ,全身性エリテマトーデス,シェーグレン症候群が約100〜150例,強皮症,多発性筋炎/皮膚筋炎,混合性結合織病が30〜50例,他にANCA関連腎炎,多発性動脈炎,ウェゲナー肉芽腫症などの全身性血管炎例です.

■代謝内科部門
代謝内科部門(附属病院での標榜科は代謝内科)は,糖尿病,高脂血症,高尿酸血症(痛風)の代謝3疾患を主要な診療分野としています.糖尿病診療では食事療法・運動療法・薬物療法の組み合わせによる最適でオーダーメードの血糖管理につとめており,インスリン自己注射や血糖自己測定も積極的に導入しています.また,糖尿病合併症の評価・管理にも重点を置いており,なかでも糖尿病性腎症の治療では近畿地区有数の実績があって,発症早期から末期腎不全に至るまでトータルに管理できる体制にあります.透析療法が必要になった方は,その方の病状や希望をお聞きして血液透析または持続的携帯型腹膜透析(CAPD)を選択していただいています.その場合,透析導入に関しては附属病院透析部との連携のもとに一貫した治療が進められています.また,眼科(網膜症)や産婦人科(妊娠糖尿病)との連携も緊密であり,糖尿病合併症の管理に万全を期しています.高脂血症については,循環器内科部門と協力のうえ強力なコレステロール低下療法により冠動脈疾患および脳血管障害の発症予防に努めています.さらに,高尿酸血症とりわけ痛風腎の治療にも力をいれています.これらの代謝疾患は不適切な生活習慣を基盤として発症する「生活習慣病」といわれるものですが,当科では「健康教室」を毎週開講して予防手段を分かりやすく説明しています.
先端医学を視る 【読売新聞2002年8月23日付】
【採血だけで測定可能・「BNP」値が目印・心不全診断の革命】
早期発見,早期治療は医療の鉄則だ.しかし,命にかかわる病気である心不全の初期症状は,「しんどい」「ちょっと息苦しい」といった二日酔いなど普段の暮らしのなかで起こりうる症状と似たものが多い.
斎藤能彦・県立医科大第一内科教授(45)は「半分は症状がはっきりせず,専門医であっても他の病気との区別は難しい」と指摘する.
胸部レントゲン,超音波を使った心エコー検査などで診断してきたが,現在,簡単で革命的な診断法がクローズアップされている.
心臓から利尿や血圧を下げる働きがあるホルモンが1983年に見つかった.心不全の治療薬としての活用が研究されてきたが,うち主に心室から出るBNP(脳性ナトリウム利尿ホルモン)の血中濃度が心機能の状態を反映し,心不全診断に有効であることがわかってきた.
濃度が高ければ心臓により負荷がかかっていることを示す.1ピコ・グラム中,13ピコ・グラム以下であれば正常.それを上回るほど心不全の危険度は増す.重症者なら1000ピコ・グラム以上になることもある.
斎藤教授は「100ピコ・グラム以上なら精密検査を受けた方がよい」という.理屈がわかりやすく,誰が検査しても同じ数値が得られる「再現性」がある.
肝機能は採血して酵素の一種であるGOTやGPTの値を測ることで検査することが一般的.これと同様,採血するだけで測定することができ,定期健診に取り入れることも十分に可能だ.
狭心症や不整脈に対する診断能力は低いという限界はあるが,「開業医であっても心不全の疑いがあれば,簡単に知ることができ,専門病院を紹介して適切な処置をすることができる.病院と診療所が連携できるシステム作りがより重要だ」と斎藤教授.
がんに比べ,早期発見・治療の意識が一般的ではなかった心不全.「BNP値」が重要な目印として浸透するのは時間の問題だ.
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