1. ホーム
  2. 教室紹介・スタッフ

教室紹介・スタッフabout


教授車谷 典男Norio Kurumatani, M.D., Ph.D. / 医学博士

専門分野
産業保健・地域保健
研究テーマ
最近は、アスベストなどの有害物質による健康影響に関する疫学研究を主テーマとして取り組んでいます。これまでにも振動障害、騒音性難聴、腰痛などの作業関連性運 動器障害などの疫学研究を実施してきました。講座主宰者として、高齢者のQOLと生活機能 に関する大規模コホート研究(the Fujiwara-Kyo study)、住環境と健康に関するコホート研究 (the HEIJO-KYO study)、15DやKIDSCRRENなどのQOL調査票の日本語版開発などの研究を推進してきています。
代表的な論文
Kurumatani N and Kumagai S. Mapping the risk of mesothelioma due to neighborhood asbestos exposure. Am J Respir Crit Care Med. 2008; 178 :624-629.
車谷典男.アスベストの発がん性に関する国際的な知見集積と認識の形成-UICC Working GroupによるReport and Recommendations(1964年)まで.日本衛生学雑誌2012; 67:5-20
Kumagai S, Kurumatani N, et al. Cholangiocarcinoma among offset colour proof-printing workers exposed to 1,2- dichloropropane and/or dichloromethane. Occup Environ Med. 2013; 70: 508-510.

researchmapresearchmap 研究者情報ページ

車谷 典男

講師岡本 希Nozomi Okamoto, D.D.S., Ph.D. / 博士(医学)

専門分野
疫学・公衆衛生・高齢者保健
研究テーマ
高齢者のQOLと生活機能の規定要因に関する疫学研究
代表的な論文
Okamoto N, et al. Development of the Japanese 15D instrument of health-related quality of life: verification of reliability and validity among elderly people. PLoS One. 2013; 8:e61721.
Okamoto N, et al. Relationship between swallowing problems and tooth loss in community-dwelling independent elderly adults: the Fujiwara-kyo study. J Am Geriatr Soc. 2012; 60:849-853.

researchmapresearchmap 研究者情報ページ

岡本 希

学内講師佐伯 圭吾Keigo Saeki, M.D., Ph.D. / 博士(医学)

専門分野
疫学、時間疫学、予防医学
研究テーマ
日常生活の温度環境が健康に及ぼす影響や、皮膚温のサーカディアンリズムと疾病の関連を研究しています。冬季における心疾患、脳卒中、肺炎の死亡率上昇は世界中の問題 です。この問題を軽減する糸口を疫学研究で示していきたいと考えています。
代表的な論文
Saeki K, et al. Influence of room heating on ambulatory blood pressure in winter: a randomised controlled study. J Epidemiol Community Health. 2013; 67:484-490.
Saeki K, et al. Work-related aggression and violence committed by patients and its psychological influence on doctors. J Occup Health. 2011; 53:356-364.

researchmapresearchmap 研究者情報ページ

ResearchGateResearchGate 研究者情報ページ

佐伯 圭吾

助教冨岡 公子Kimiko Tomioka, M.D., Ph.D. / 博士(医学)

専門分野
産業医学、産業疫学
研究テーマ
働く人の健康問題を研究しています。これまでに関わったテーマは、介護労働者 の腰痛、木材粉じんによる職業性喘息、医療従事者の健康リスクです。現在は、化学物質取扱い労働者の発癌リスクを研究しています。
代表的な論文
Tomioka K, et al. The Hearing Handicap Inventory for Elderly-Screening (HHIE-S) versus a single question: reliability, validity, and relations with quality of life measures in the elderly community, Japan. Qual Life Res. 2013; 22:1151-1159.
Tomioka K, et al. An updated historical cohort mortality study of workers exposed to asbestos in a refitting shipyard, 1947- 2007. Int Arch Occup Environ Health. 2011; 84(8):959-967.

researchmapresearchmap 研究者情報ページ

ResearchGateResearchGate 研究者情報ページ

冨岡 公子

特任講師大林 賢史Kenji Obayashi, M.D., Ph.D. / 博士(医学)

専門分野
時間疫学、循環器内科学、一般内科学
研究テーマ
日常、私たちが無意識に浴びている光が体のリズム(サーカディアンリズム)や病気の発症に及ぼす影響について研究しています。現代人は屋内生活で日中に浴びる光が少なく、逆に人工照明などで夜間に浴びる光が多くなっています。このような自然と異なる光の浴び方が多くの病気の原因になっていることを、疫学的手法を用いて明らかにしたいと考えています。
代表的な論文
Obayashi K, et al. Exposure to light at night, nocturnal urinary melatonin excretion, and obesity/dyslipidemia in the elderly: a cross-sectional analysis of the HEIJO-KYO study. J Clin Endocrinol Metab. 2013; 98:337-344.
Obayashi K, et al. Positive effect of daylight exposure on nocturnal urinary melatonin excretion in the elderly: a cross-sectional analysis of the HEIJO-KYO study. J Clin Endocrinol Metab. 2012; 97:4166-4173.

researchmapresearchmap 研究者情報ページ

ResearchGateResearchGate 研究者情報ページ

大林 賢史

社会人大学院生根津 智子Satoko Nezu, M.D.

研究テーマ
教室が主宰する藤原京スタディに参画し、高齢者の糖尿病罹患と健康関連QOLについて研究しました。また専門分野である小児科領域において、小児のQOL尺度KIDSCREENを開発中です。
代表的な論文
Nezu S., et al., Health-related quality of life (HRQOL) decreases independently of chronic conditions and geriatric syndromes in older adults with diabetes: the Fujiwara-kyo study. Journal of Epidemiology 2014 (in press)

社会人大学院生小松 雅代Masayo Komatsu, R.N., P.H.N.

研究テーマ
超高齢化に向けての在宅高齢者のQOL、在宅療養生活に関する研究をしています。高齢者が、より健康の質を高めた生活を行うための条件や、健康課題と関連する要因を疫学研究で明確にし、公衆衛生看護との連動を図りたいと考えています。
代表的な論文
小松雅代ほか, 独歩可能な地域在住高齢者の日常生活活動の関連要因―大規模コホート研究(藤原京スタディ)ベースライン健診結果―.日本衛生学雑誌 2013,;68:22-32

社会人大学院生牧野 裕子Hiroko Makino, R.N., P.H.N.

研究テーマ
これまで、在宅療養者や高齢者のQOL向上に関する研究を行ってきました。本学では、疾患をもった子どものQOLに関する研究に取り組んでいます。疾患があっても子どもらしく健康的な毎日を過ごすことが出来るための一助となれば嬉しく思います。

教授からのメッセージ

本教室は1947年5月に開講された衛生学講座に始まります。現職の私は1999年10月に着任していますが、衛生学講座と公衆衛生学講座の研究領域を明確化することについて学内論議の結果、2006年4月、私たちの教室は地域健康医学講座と改称され、現在に至っています。新たな講座名を提案することを当時の吉田修学長から命ぜられて、「地域で健康を医学する」ことを教室の基本方針としてきたことから、名づけたものです。全国の医学部の中で唯一の名称です。英訳はDepartment of Community Health and Epidemiologyです。
学部教育は第3学年の衛生学・公衆衛生学Iを担当しています。疫学を核として、産業保健、高齢者保健、環境保健などの領域を受け持っています。第4学年の衛生学・公衆衛生学IIは健康政策医学教室(旧公衆衛生学講座)が担当されています。大学院教育は博士課程を担当していて、2014年1月1日現在、3人の社会人大学院生が教室に在籍しています。

現在の研究テーマは大きく3つあります。

一つは高齢者のQOLと生活機能の関連要因についての研究です。健康長寿の疫学要因を明らかにしようとするもので、藤原京スタディと名づけた大規模コホートが5年目の追跡に入っています。20編前後の学術論文を既に発表してきています。岡本希講師が実質上の主任研究者です。

一つは住居環境と健康に関する研究です。実生活レベルでの室温や光ばく露などに注目した国際的にも特色のあるコホート研究です。HEIJYO-KYOスタディと名づけ、24時間ABPM、夜間蓄尿のメラトニン代謝産物の測定、アクチグラフを用いた光ばく露量の連続測定などを、1000人規模の一般住民を対象に実施してきています。インパクトの高い論文が出始めています。佐伯学内講師と大林特任講師が担当しています。

もう一つは、産業保健領域の研究課題です。冨岡助教と車谷が担当しています。近年ではアスベストが大きなテーマですが、職業がん、運動器障害に取り組んできています。なお、藤原京スタディから「枝分かれ」したQOL調査票の開発と評価が、新しい研究テーマとして独立しつつあります。いずれの研究テーマも学会賞や奨励賞などとして評価されつつあります。加えて最近では、本学眼科学教室と奈良白内障スタディ(仮称)が進み始め、さらに糖尿病学教室などとの共同研究も企画中です。

疫学は実用学です。その成果を社会に還元できることを目指しています。また、社会に還元できるテーマを追求していきたいと思っています。英国の優れた疫学者であったSir Austin Bradford Hillは、英国王立医学会産業医学分科会設立時の記念講演(Proc R Soc Med 1965;58:295-300)の締めくくりに、次のように述べています。
"All scientific work is incomplete - whether it be observational or experimental. All scientific work is liable to be upset or modified by advancing knowledge. That does not confer upon us a freedom to ignore the knowledge we already have, or to postpone the action that it appears to demand at a given time."。

科学の進歩に対して謙虚な姿勢を持つとともに、科学者が果たすべき責任と役割を指摘しています。私たちの教室が、そのような人たちの集まりになることを願っています。地域で健康を医学することを、今後も、熱心かつ誠実に続けていきたいと考えています。

教授 車谷典男
教授 車谷典男

教室スタッフ(2014年1月1日現在)

教授 車谷典男knorio[at]naramed-u.ac.jp
講師 岡本 希onozomi[at]naramed-u.ac.jp
学内講師 佐伯圭吾saekik[at]naramed-u.ac.jp
助教 冨岡公子tkimiko[at]naramed-u.ac.jp
特任講師 大林賢史obayashi[at]naramed-u.ac.jp
博士課程大学院 根津智子 / 小松雅代 / 牧野裕子
博士研究員 松嶋紀子 / 山本信弘 / 石塚理香 / 天野信子 / 大原賢了
事務・研究補助 杉村晶子 / 吉崎和美 / 安井由美子 / 上村幸子 / 竹中直美 / 中島圭伊子

教室員の受賞

学会賞等

2012年7月 奈良県医師会学術奨励賞
大林賢史「日中・夜間光曝露量とメラトニン分泌および肥満・脂質異常症との関連-生体リズムに関する大規模疫学調査(平城京スタディ)の横断解析」
2012年3月 奈良県立医科大学女性研究者学術奨励賞
岡本希「大規模コホートに基づく高齢者のQOLと生活機能の阻害要因に関する疫学的解析」
2011年3月 日本衛生学会学会賞
車谷典男「アスベストなどの有害要因による健康被害に関する疫学研究」
2010年10月 日本公衆衛生学会奨励賞
岡本希「高齢者のQOLと生活機能の規定要因に関する疫学研究」

論文賞

2013年5月 日本産業衛生学会最優秀論文賞
大原賢了・佐伯圭吾・鴻池義純・岡本希・冨岡公子・西岡久之・車谷典男「就労女性の妊娠 判明後の退職行動規定要因に関する疫学研究」
産業衛生学雑誌 2012; 54:61-70
2005年11月 川井記念賞
佐伯圭吾・岡本希・森田徳子・車谷典男「SMRの経験的ベイズ推定量についての検討--奈良 県市町村別死因統計を用いて」
厚生の指標 2005; 52(11):7-13

優秀演題賞等

2012年11月 第52回近畿産業衛生学会優秀演題賞
冨岡公子「芳香族アミン曝露作業者の発癌リスクに関する歴史的コホート研究」
2012年3月 第82回日本衛生学会総会最優秀演題賞
岡本希「健康関連QOL尺度15D日本語版の開発-信頼性と妥当性の検証-」
2009年3月 (財)明治安田厚生事業団 優秀賞
冨岡公子「高齢者の1日歩数と身体機能および健康関連QOLに関する横断研究-適正歩数の設 定の試み-」

教室の系譜

1999年10月から現在
三代目教授 車谷典男 2006年4月1日に衛生学講座から地域健康医学講座へと名称変更
1979年1月から1999年3月
二代目教授 山下節義
1948年1月から1978年3月
初代教授 妻鹿友一 1952年3月に奈良県立医科大学教授
1948年1月~1952年2月奈良県立医学専門学校教授
1947年5月
衛生学講座開講