教育・研修

奈良県立医科大学 糖尿病学講座 / 奈良県立医科大学附属病院 糖尿病センター入局・大学院進学のご案内

平成24年に厚生労働省が実施した国民健康・栄養調査では、日本国内における糖尿病を強く疑われる者/可能性を否定できない者の推計人数は950万人/2050万人に及びます。これは20歳以上の成人において、5人に1人が糖尿病を患っている可能性を示しています。世界規模の糖尿病患者の増加に沿うように昨今の糖尿病治療薬の進歩は著しく、糖尿病治療の目標は「合併症の発症・進展の阻止」から「健康人と変わらないQOLの維持・寿命の確保」が現実的になってきました。しかしながら、適切な糖尿病治療は新しい薬だけで成しえるものではなく、患者一人一人の糖尿病療養への主体的な取り組みが必須です。奈良県立医科大学糖尿病学講座では、複雑化する糖尿病治療のノウハウと患者個人の主体的な糖尿病療養へのアプローチを学ぶ場を提供します。

糖尿病専門医を目指される方へ

奈良県における糖尿病患者数22000人(平成20年厚生労働省患者調査)に対して、県下の糖尿病専門医は29人(平成26年1月日本糖尿病学会)と極めて少なく、今後も増え続ける糖尿病患者に対して糖尿病専門医の育成は当講座の最優先事項の一つです。日本糖尿病学会認定糖尿病専門医の取得には、認定内科医研修課程を修了後、認定教育施設(奈良医大附属病院においては糖尿病センター)での満3年以上の臨床研修が必要です。糖尿病専門医は各医療機関における糖尿病チーム医療のリーダーとなるだけでなく、連携を通じて地域の糖尿病治療の中核となることが期待されています。奈良県立医科大学糖尿病学講座では奈良県の糖尿病専門医として、共に高め合うことのできる仲間を求めています。

糖尿病学講座に関わる臨床研修体制

糖尿病学講座は、本学附属病院糖尿病センターで診療を行っています。臨床研修は大きく、初期臨床研修と後期・専門医臨床研修に分けられます。「初期臨床研修」においては、2年目研修時に外来診療を中心とした研修が行われます。糖尿病で特に注意すべき病歴(肥満歴、食事内容、運動内容、など)・身体所見(振動覚、腱反射、など)・臨床検査(インスリン分泌能、インスリン抵抗性、1型糖尿病の診断、など)については特に詳しく学ぶことができます。糖尿病はどの診療科においても必ずかかわる疾患であり、糖尿病センターでの数か月の研修を終えれば、今後自信をもって糖尿病患者診療に臨むことができます。

「後期・専門医臨床研修」は、糖尿病専門医となるための研修です。奈良県立医科大学で糖尿病専門医となるためには糖尿病学講座・糖尿病センターで研修をしなければなりません。1型糖尿病、妊娠合併糖尿病、糖尿病患者の周術期管理など、専門性の高い糖尿病管理を学ぶことができます。さらに、患者QOLを重視した糖尿病管理を学べることが本学特有の研修内容です。

診療内容

当科では県内かかりつけ医からの紹介患者や本学他科診療科からの紹介患者を中心に診療を行っております。糖尿病のような慢性疾患では特に病診連携が重要であり、かかりつけ医の先生との連携を重視して診療を行っています。また、他科からの紹介患者としては、周術期血糖管理、妊娠関連血糖管理が主になります。

外来診療は2診制で、月曜から金曜まで診療しています。現在は、糖尿病専門医5名と専門医を目指す先生が日々診療に励んでいます。現在は、多くの1型糖尿病患者や妊娠合併糖尿病患者が外来通院しています。また、当科は腎臓内科や消化器内科と綿密な連携をとりながら診療を行っているため、多くの腎不全合併糖尿病患者やNASH合併糖尿病患者の診療を行っています。

参考リンク:日本糖尿病学会 専門医取得までの流れ

大学院博士課程(糖尿病学)への進学を希望される方へ

奈良県立医科大学糖尿病学講座では大学院医学研究科博士課程に糖尿病学の科目の設置を申請しています。大学院では主に臨床的な視点から糖尿病患者のQOLの維持・寿命の確保を目指す効果的な介入方法を開発するために、単に医学的な介入にとどまらず、地域保健や行政的観点を交えた臨床研究を計画しています。

大学院生の募集は平成27年度から予定しています。なお、糖尿病センターでの勤務を行いながら学ぶ社会人大学院生の制度も準備する予定です。もちろん大学院在学中も糖尿病専門医取得のための臨床研修を受けることが可能です。

参考リンク:奈良県立医科大学 大学院 医学研究科

既に糖尿病内科医として活躍されている方へ

奈良県立医科大学糖尿病学講座では、石井均教授を筆頭に糖尿病治療の心理的側面へのアプローチ(糖尿病医療学)を中心に据えた臨床・研究活動を展開しています。糖尿病患者の心理・社会的側面を理解することは日常診療において当然のことではありますが、その理論体系を学ぶことは糖尿病診療に新しい視点を与えるものだと考えています。糖尿病医療学にご興味のある先生方は、お気軽にご連絡ください。

また、奈良県立医科大学にはこれまで糖尿病学を単独で専攻する内科学講座は存在しませんでした。そのため、糖尿病研修のために他府県で研鑚をつまれた先生も少なからずいらっしゃると思います。奈良県での糖尿病診療にご関心のある先生方は、是非私たちと一緒に働き、奈良県の糖尿病医療のさらなる充実に邁進しませんか。

連絡先
奈良県立医科大学 糖尿病学講座
dm840@naramed-u.ac.jp

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