トピックス

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本学脳神経内科講座との共同研究成果を報道発表しました

奈良県立医科大学脳神経内科学講座と本講座の共同研究(PHASEスタディ)でパーキンソン病患者で重要な運動症状のひとつである早朝に体の動きが悪くなる症状(早朝アキネジア)が睡眠の質と関連することを明らかにしました。その内容を報告した論文が米国科学誌「SLEEP」に掲載されました。




  • 掲載雑誌:SLEEP (米国睡眠学会誌)
  • 論文題名:Quantitative associations between objective sleep measures and early-morning mobility in Parkinson’s disease: cross-sectional analysis of the PHASE study
  •   著者:形岡博史、佐伯圭吾、山上優紀、杉江和馬、大林賢史





2019年10月04日

本学眼科学講座との共同研究成果を報道発表しました

 
奈良県立医科大学眼科学講座と本講座の共同研究(LIGHTスタディ)で、緑内障患者では一般高齢者よりも睡眠中の血圧が上昇しており、血圧日内変動が小さいことを認めました。その内容を報告した論文が米国科学誌「Ophthalmology」に掲載されました。

     

  • 掲載雑誌:Ophthalmology (米国眼科学会誌)
  • 論文題名:Increased nighttime blood pressure in patients with glaucoma: cross-sectional analysis of the LIGHT study
  •   著者:吉川匡宣、大林賢史、宮田季美恵、佐伯圭吾、緒方奈保子


 

 

 

 



2019年07月02日

KIDSCREEN日本版の使用に関するページを開設しました


KIDSCREENとは
ドイツの研究者であるProf. Dr. Ulrike Ravens-Siebererが中心となる研究グループ(the KIDSCREEN   group)が、ヨーロッパ13か国 ( Austria, Czech Republic, France, Germany, Greece, Hungary,    Ireland, Poland, Spain, Sweden, Switzerland, The Netherlands, and the UK )の共同プロジェクト (2001-2004年)で文化的な違いの調和を図りながら開発したこどもの健康関連Quality of Life     (HRQOL)を評価する調査票です。→①オリジナルPDF②オリジナルPDF


J-KIDSCREEN(日本語版KIDSCREEN)について
1. 開発経緯
本講座では、KIDSCREENオリジナル質問票を開発した研究グループであるthe KIDSCREEN Groupの代 表者Prof. Dr. U. Ravens-Siebererらとの共同研究で、国際的ガイドラインに従って英語版質問紙を日本 語に翻訳し、J-KIDSCREENとして使用可能にしました。すでに信頼性、妥当性の調査、検証を実施済み です。 →③サンプルPDF④J-KIDSCREEN紹介PDF

2. 適応
J-KIDSCREENには質問数により3つの異なる長さの質問紙があり、医療分野、疫学研究分野、地域の保 健や教育分野において利用することができます。8歳から18歳の健康な、あるいは慢性疾患や障害をもったこども達が、自分自身で記入することにより、こどもの主観的な健康関連QOLを評価することができます。例えば、異なる対象群(疾患や障害の有無、介入や治療の有無など)による比較や、自己評価群と保護 者評価群との比較により親子の認識の違いを検討するなどが想定されます。

3. 使用方法
質問紙は自宅や教室などさまざまな場所で記入することができます。また、電話や郵送、インタヴューア ーの前で実施することができます。

4. 種類
質問紙は、記入者と質問数により6種類が使用可能です


5. 構成
こどものQOLを評価するために、J-KIDSCREEN-52では10の下位領域、J-KIDSCREEN-27では5領域、 そしてJ-KIDSCREEN-10ではひとつの「全般的HRQOL指標」で構成されています。


6. 回答
①ふり返りの時間は1週間で、「この1週間について考えると」と質問します。
②頻度(まったくない、ほとんどない、ときどき、よくある、いつもある)と、強度(まったくあてはまらない、少しだけあてはまる、まあまあ、かなりあてはまる、非常にあてはまる)のいずれかで5段階で回答します。

7. 得点
①下位領域ごとの得点を算出します。高得点であるほどその領域のQOLが高いことをあらわします。
②サマリースコアというものはありませんが、J-KIDSCREEN-10の得点が総合得点(こどもの健康関連QOL全般をあらわす指標得点)となります。

8. 得点化の例
素点で評価する場合
 ①まずは回答内容を次のように得点コード化
  「非常に良い」「まったくあてはまらない」「まったくない」→1点
  「とても良い」「少しだけあてはまる」「ほとんどない」→2点
  「良い」「まあまあ」「ときどき」→3点
  「あまり良くない」「かなりあてはまる」「よくある」→4点
  「良くない」「非常にあてはまる」「いつもある」→5点
 ②反転項目を反転化(1点→5点、2点→4点、4点→2点、5点→1点)
 ③下位領域ごとに合計すると、各領域の素点が出ます

国際的平均値を使用する場合
 ①は同じ
 ②SPSSソフトで反転化→T値を計算
 ③下位領域ごとに、50点を平均値とし標準偏差を10点とした値が出ます

→詳細は「KIDSCREEN公式マニュアル[the official KIDSCREEN manual in English language
 (232 pages, Handbook incl. CD-Rom, Price: 40 € +Shipping)]」に記載されています。購入は 
 Pabst-Science-Publishersより直接購入可能です。



【利用の手続き】
1)  KIDSCREENの責任者であるProf. Dr. Ulrike Ravens-Sieberer M.P.H.に、共同研究申請および使用に当たっての同意書を送付します。→⑤同意書PDF
2) 商業目的で使用する場合などは使用料を支払います。
3) 使用許可が出たら指示に従って調査票をダウンロードしてください。

詳細はこちらのホームページをご確認ください。


【使用時の注意点】
1) 3つの長さの質問紙(J-KIDSCREEN-52, -27, -10)はそれぞれ独立した質問紙です。研究目的にあわせてどれを使用するか決めてから使用してください。
2) 質問紙の文言やレイアウトは変更しないで使用してください。また図表なども挿入しないでください。
3) 版権は、the KIDSCREEN Group (代表 Prof. Dr. Ulrike Ravens-Sieberer M.P.H.)にあります。申請以外の使用、第三者へのリースや譲渡は認められていませんのでご注意ください。


【日本語版利用の際のお願い】
論文などの成果公表の際には、下記の引用文献を明記してください。

J-KIDSCREEN-52をご使用の際

  • Nezu S, Iwasaka H, Saeki K, Ishizuka R, Goma H, Okamoto N, Makino H, Tanimura M, Yoshizaki K, Obayashi K, Kurumatani N. Reliability and validity of the Japanese version of the KIDSCREEN-52 health-related quality of life questionnaire for children/adolescents and parents/proxies. Environ Health Prev Med. 2015; 20:44–52.
  • Ravens-Sieberer U, Gosch A, Rajmil L, Erhart M, Bruil J, Duer W, Auquier P, Power M, Abel T, Czemy L, Mazur J, Czimbalmos A, Tountas Y, Hagquist C, Kilroe J, KIDSCREEN Group. KIDSCREEN-52 quality-of-life measure for children and adolescents. Expert Rev Pharmacoecon Outcomes Res. 2005; 5:353-64.

J-KIDSCREEN-27またはJ-KIDSCREEN-10をご使用の際

  • Nezu S, Iwasaka H, Saeki K, Obayashi K, Ishizuka R, Goma H, Furuichi Y, Kurumatani N. Reliability and validity of Japanese versions of KIDSCREEN-27 and KIDSCREEN-10 questionnaires. Environ Health Prev Med. 2016; 21: 154-63.
  • avens-Sieberer U, Auquier P, Erhart M, Gosch A, Rajmil L, Bruil J, Power M, Duer W, Cloetta B, Czemy L, Mazur J, Czimbalmos A, Tountas Y, Hagquist C, Kilroe J, European KIDSCREEN Group. The KIDSCREEN-27 quality of life measure for children and adolescents: psychometric results from a cross-cultural survey in 13 European countries. Qual Life Res. 2007; 16:1347-56.

論文などの成果公表後はご連絡ください。


【J-KIDSCREEN関連文献】

  • Nezu S, Iwasaka H, Saeki K, Obayashi K, Ishizuka R, Goma H, Furuichi Y, Kurumatani N. Reliability and validity of Japanese versions of KIDSCREEN-27 and KIDSCREEN-10      questionnaires. Environ Health Prev Med. 2016; 21: 154-63.
  • 石塚理香,岩坂英巳,牧野裕子,根津智子.子どもの食を中心とした生活習慣と健康関連QOLとの関連 Association between Lifestyle such as Dietary Habits and Health-related Quality of Life in Children and Adolescents. 小児保健研究2015; 74巻6号939-947.
  • Nezu S, Iwasaka H, Saeki K, Ishizuka R, Goma H, Okamoto N, Makino H, Tanimura M, Yoshizaki K, Obayashi K, Kurumatani N. Reliability and validity of the Japanese version of the KIDSCREEN-52 health-related quality of life questionnaire for children/adolescents and parents/proxies. Environ Health Prev Med. 2015; 20:44–52.

 

2017年12月05日