胎児水腫

1.胎児水腫とは
 胎児水腫とは胎児の胸部や腹部に水(胸水、腹水)がたまり(腔水症)、さらに全身のむくみ(浮腫)が認められる状態をいいます。

 原因は大きく二つの原因に分類されています。

(1) 免疫性胎児水腫
 母体と胎児の血液型の不適合により起きます。母体と胎児に血液型の不適合が存在すると、胎児は貧血になり、その結果として胎児水腫が発症します。代表的な疾患としてはRh(D)不適合妊娠が挙げられます。

(2)非免疫性胎児水腫
 免疫性胎児水腫以外の原因によるものを非免疫性胎児水腫といいます。その原因として、先天性心疾患(奇形や不整脈など)、先天性ウイルス感染症、乳糜胸・腹水、胸部や腹部の先天奇形などがありますが、原因不明の場合もあります。

2.胎児水腫の管理
 多くの胎児水腫例では胎内での有効な治療法がなく、基本的には出生後の治療を選択することになります。その際には妊娠週数や胎児の状態を総合的に判断し、分娩時期を適切に決めることが重要です。一方、免疫性胎児水腫の場合には羊水や胎児血を採取して、貧血の程度を確認し、胎児に輸血を行うことが試みられています。また、胎児不整脈の場合には母体を通じての薬物投与も行われています。