概要

感染とは病原体と宿主の間に成立する生態学的反応に基づくものである。それ故、感染症を理解するために病原体の特性と病原菌に対する生体反応(免疫・神経・内分泌)を総合的視点から理解することで、感染症治療がどうあるべきかを考えられる能力を養っていきたい。

 

一般教育目標(GIO

A)微生物学

 感染症の成立機序・病態に基づいた感染症の診断・治療・予防ができるようになるために、各病原体の微生物学的特性、病原体と生体の相互作用、及び抗生物質の特性を理解する。

B)免疫学

 病原体や癌に対する抵抗性を担う免疫系が、もともと「自己の確立と維持」のために存在する機構であることを認識できるように、免疫学的自己を規定する因子、免疫系の遺伝学的特性及び免疫系を構成する細胞群や蛋白物質の特性とこれらの相互作用、及び免疫系の破綻による疾病発現機序を理解する。

 

個別行動目標(SBO)

A)微生物学

□病原微生物(細菌・ウイルス・真菌・リケッチア・クラミジア)を系統的に分類し、各病原体の特性を述べることができる。

□各種病原体の生体への侵入・定着機構を述べることができる。

□各種病原体定着後の感染症発症機序を説明できる。

□各種病原体に対する生体防禦機構を免疫・神経・内分泌の総合的視点から述べることができる。

□各種感染症に対する診断・治療法を列記できる。

□各種感染症の感染ルート・予防法を述べることができる。

□抗生物質の感染症治療における使用法とその意義を説明できる。

□抗生剤耐性菌の出現機構を説明できる。

□微生物の変異を遺伝子学的に説明できる。

□病原性微生物の無菌的取り扱い及び染色観察ができる。

□腸内細菌の分離・同定ができる。

□滅菌・消毒法を列記でき、各法の特性を述べられる。

□感染症英文症例を読み、解説することができる。

 

B)免疫学

□免疫学的「自己」について説明できる。

T細胞・B細胞の教育原理について説明できる。

□抗体の構造と特性について述べられる。

□抗体の多様性獲得機構について述べられる。

T細胞レセプターの多様性獲得機構について述べられる。

□主要組織適合性抗原の遺伝子学的多様性について説明できる。

□抗原処理と抗原提示機構について説明できる。

□各種サイトカインの特性と働きについて述べられる。

□補体・キニン系の炎症における役割を説明できる。

□白血球の食菌作用を説明できる。

□粘膜免疫系の成り立ちと、全身免疫機構の違いを述べられる。

□「寛容」現象について説明できる。

□アレルギーの4型について説明でき、代表的疾患を列挙できる。

□腫瘍免疫の成り立ちについて説明できる。

□自己寛容の破綻と自己免疫病のとの関連を説明できる。

□免疫学的検査法の手技を列記でき、簡単な検査法が実施できる。