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平成29年入局者の声(1)
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1. 精神科に入局した理由、背景
精神科は病気を診るだけでなく、人が抱える生活上の困難に直接的に関わることができます。そして、人とのコミュニケーションを通じて、 相手の表情や態度、会話内容、雰囲気などを総合的な観点で判断し、診察や治療を行うため、非常に魅力的だと思い、入局を決めました。また、私は一度他の大学を出ており、同期よりも少し年上ですが、そんな状況でも精力的に活躍されている先輩方もたくさんいて、非常に心強いところも魅力でした。
2. 精神科研修体制のよいところ
1. 豊富な症例数
当科は症例数が多く、症例も急性期・慢性期・中毒・思春期・措置入院などバリエーションも豊富で、精神保健指定医取得のために必要な短期間で経験することができます。
2. 雰囲気がいい
指導医との距離も近く、医局の雰囲気も良いため、気軽に質問をすることができます。それによって、自分自身を客観的に見つめなおすことで、自分自身の経験力を高められると思います。病棟では臨床心理士、作業療法士、看護師、薬剤師、精神保健福祉士との連携が行き渡り、カンファレンスでも診断や治療方針について様々な視点から議論しています。このような風通しの良い環境で、日々充実した生活を送れることを幸いに思っています。
3. 学生、初期研修医の皆さんへのメッセージ
私は当科に入局して以来、クルズスやカンファレンス、日々の診療でも上級医から丁寧な指導を受けることができ、勉強になる毎日を送っています。そして、精神科医師としての他ではできないような多くの経験を積むことができます。ぜひ、当科での見学や研修をしてみてください! |
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平成29年入局者の声(2)
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1. 精神科に入局した理由、背景
精神科は人とのコミュニケーションを通じて、相手の表情や雰囲気、会話内容を総合して診察を行います。診断に至るまでには、それぞれの歩んできた人生の背景を考慮することが重要であり、その点において非常に魅力的に感じたため入局を致しました。また、精神科ではまだまだ未開の領域がたくさんあり、研究面でも発展性が非常に高い診療科だと考えられます。
2. 精神科研修体制のよいところ
1. 診療能力の向上
当科は症例数が非常に豊富であるため、多種多様な疾患を経験することができます。病棟では、指導医による指導がしっかり確立されており、教科書での知識はもちろんのことですが、臨床現場でしか経験できないことも多く学べます。外来では新患カンファレンスが開かれており、自身で診療方法を指導医からフィードバックを受けることができ、現在の診療に足りないものは何か客観的に評価することが可能です。
2. 雰囲気がいい
指導医との距離も近く、わからないことがあっても気軽に質問をすることができます。
指導医によりそれぞれの視点からのアドバイスがあり、一つの症例に対して多角的に分析する能力も自然と向上します。臨床心理士、作業療法士、看護師、薬剤師、精神保健福祉士とも距離が近いため、お互いにスムーズに連携し合いながら方針を決めています。その結果、よりよい診療に繋げられていると考えられます。
3. 学生、初期研修医の皆さんへのメッセージ
奈良医大の精神科は、症例の豊富さや指導体制といった面で非常に優れていると思います。雰囲気がすごくいいため、臨床で困難な場面に遭遇しても、たくさんの人に相談することができ、楽しく臨床することができます。是非、当科で研修をしてみてください。
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平成29年入局者の声(3)
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1. 精神科に入局した理由、背景
奈良県立医科大学出身なのですが、在学中から選択実習などでお世話になっていました。卒業後、実際に医師として精神科で学んでいく中で、患者さんの病気だけでなく、社会的背景や、その人がどうすればより生活しやすくなるのかを考え、サポートするという先生方の姿勢に感銘を受け、精神科に入局することを決めました。
2. 精神科研修体制のよいところ
様々な精神疾患を経験できることはもちろん、身体合併症のある方や、措置入院など、様々な症例を経験することができます。また、医局のサポート体制も万全で、前期研修医・後期研修医でも上級医に質問しながら自分で考え、治療に取り組むことができます。
3. 学生、初期研修医の皆さんへのメッセージ
皆さんがどの診療科に進んでも、精神疾患を並存した患者さんが受診することがあると思います。精神疾患を持つ患者さん、というだけで皆さん様々なイメージがあるかもしれません。しかし、実際に一人一人の患者さんと話をし、治療に携わると、またイメージが変わると思います。また私自身も、症状のために生活できなかった人に治療をし、サポートを行うことで社会へ復帰していく過程を見ると、とてもやりがいのある診療科だと感じています。
皆さんが見学・研修に来ていただけるのを楽しみにしています。
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平成29年入局者の声(4)
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1. 精神科に入局した理由、背景
学生の頃より患者さんの心と人生にダイレクトにアプローチできる精神科に魅力を感じていました。
実際に働き始めて、入院時には全く疎通が取れなかった患者さんが笑顔で退院し、疲弊していた家族も元気になり、新しい人生を歩みだす様子を見ると、達成感があり入局してよかったと感じます。もちろん、精神科の患者さんの多くは浮き沈みがあるので一筋縄にはいきませんが、患者の人生の杖となり、長きに渡って歩みを支えることができるのも精神科の醍醐味のひとつだと思います。
2. 精神科研修体制のよいところ
精神科の治療はケースごとに多様であり、教科書を読むだけでは、なかなか実践できません。指導医とのディスカッションやカンファレンスにて、きめ細やかな指導やアドバイスを受けるなかで、主体的に考え、適切に治療する力が自然と身につきます。また、勉強会が多く、興味に合わせて複数ある治療研究グループの活動にも参加できるので、最先端の知識も得られます。
3. 学生、初期研修医の皆さんへのメッセージ
コミュニケーションが苦手だから、相手の気持ちに影響されやすいので精神疾患をもった患者さんと対峙するのが怖いからなどの理由で精神科を敬遠している人もいるのではないでしょうか。不安に感じる必要はありません。患者−精神科医という構図、舞台があり、当院の精神科研修を通して一定のスキルを学べば、誰でも患者さんの生き辛さを支え、その人生をより良いものに変えていく手助けができるようになります。
当科の後期研修医には、いろんな人がいます。様々なライフイベントを
経てまわり道をして医者になった人、妊娠出産・育児中の人、対人関係が苦手だと自覚している人もいます。精神科の魅力は、医師自身の経験や特性をすべて診療にプラスに活かせるところです。過去と今に意味を見い出し、それを昇華し、あなたの人生を豊かなものにできるでしょう。みなさんも一緒に働きませんか?
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平成29年入局者の声(5)
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1. 精神科に入局した理由、背景
精神科は医学生5年目から志望していました。それまでは考えていなかったのですが、院外実習の際に同期の医学生と一緒に全ての科を列挙して、志望度をランク分けしてみたら上位に来たのがきっかけです。実習や研修の際は、それほど精神科が面白いと感じたわけではなかったのですが、臓器としてやはり脳が面白いと感じていたのと、病気をみるだけでなく、より人の幸せに対して直接的にアプローチできる点が魅力的でした。また、苦手意識のあるコミュニケーション能力が磨けることも密かな楽しみでした。入局した今、それらは間違っていなかったと感じています。
2. 精神科研修体制のよいところ
1. 症例が多い
統合失調症やうつ病、認知症といった頻度の高い疾患だけでなく、思春期の症例やパーソナリティ障害、依存症、てんかん、抗NMDA受容体抗体脳炎など、担当する症例が非常に多彩です。他科の患者も精神科医として診る機会が多く、高度の肝障害がある患者や授乳中の母親に対する投薬など、勉強になる症例ばかりで精神科医としての総合力が養われます。
2. 雰囲気が良い
精神科ならではかもしれませんが、雰囲気が非常に良いです。同期の仲も良いと思いますし、どの先生も話を聞くのが非常にうまくて、悩みを相談しにいく前に悩みを聞き出されてしまいます(笑)
3. 学生、初期研修医の皆さんへのメッセージ
出身大学と比べても初期研修先と比べても、別格に感じるほど、奈良医大の精神科実習・研修は充実しています。来れば分かります。ぜひ、見学・研修にいらしてください。
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平成28年入局者の声(1)
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1. 精神科に入局した理由、背景
学生の頃から、精神科臨床の全人的な側面に惹かれていました。精神科疾患の治療は薬物療法だけでなく、問題への取り組み方について共に考え、家庭や職場などの環境を調整することも治療の重要な側面となります。また、多くのケースで長期的な関わりが必要です。そういったところも興味深いと思います。また元々苦手意識を持っているコミュニケーションスキルが治療に活きるという点でも、奥深い魅力を感じています。
2. 精神科研修体制のよいところ
1. 人が多い
医局員が多く、入院・外来ともに患者さんの数が多く、医師だけでなくPSWや心理士など精神科医療に関わる他職種も多いので、とても活気があります。困ったときはすぐに誰かに相談できますし、優しく丁寧に教えていただける環境が整っています。
2. 教育の充実
後期研修の1年目では、初めの一ヶ月間ほぼ毎日、上級医による講義があります。まずは病棟業務を中心に研修しますが、一年目の7月頃から外来も担当します。患者さんは児童から高齢者まで、幅広く様々な症例を経験できます。
3. 一人ひとりに合わせた研修スタイル
医局員が多いこともあって、進路や働き方など、各々の希望が通りやすい医局だと思います。勤務先や当直回数など、家庭事情や個々の希望をふまえて相談できます。女性医師の出産・育児には肯定的な雰囲気があり、サポートが厚いと感じます。また、私は奈良出身でも奈良医大出身でもありませんが、医局は出身に関わらず、のびのびと研修できる環境です。他の病院で初期研修した人にはカルテ研修を含めた十分なオリエンテーション期間があります。初期の担当患者数や外来初診担当の開始時期などは、初期研修中の精神科研修期間や各々の希望も考慮されます。 3. 学生、初期研修医の皆さんへのメッセージ
他大学出身の私から見ると、奈良医大の精神科実習・研修は充実していると感じます。
入局すると、適度に忙しい後期研修ができます。その後も研究や留学など、先輩方が拓いてきた、魅力的な道が待っています。
ぜひ、見学・研修にいらしてください。
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平成28年入局者の声(2) |
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1. 精神科に入局した理由、背景
学生の実習で、某市こころの健康センターでお世話になったことがあります。そこで精神科では薬物による治療だけでなく、患者さんの社会的背景に介入を加えているということを知りました。
昨今、「病気」でなく「患者」を診ろ、とよく言われますが、患者さんと関わる上でそれを実践していくのがまさに精神科なのではないかと考え興味を持ちました。
その後、初期臨床研修で精神科での臨床に携わり、薬物の使用方法だけでなく、人との関わりにもテクニックがあることを知り、ますます魅了され、入局を決めました。
2. 精神科研修体制のよいところ
精神科診療において必須となる精神保健指定医、また専門医取得のための教育体制が体系化されていることです。
精神科を標榜する病院は多数あり、後期研修医を募集する病院も少なくありませんが、奈良医大精神科のように必須となる症例を確実に経験できることは非常に魅力的です。
入局直後より入院患者さんの主治医となって診療に携わることになりますが、指導医によるチェック体制が何重にも敷かれているので、間違った治療方針を策定していれば正してくれます。
多種多様な疾患を持つ患者さんを自分自身で評価し、治療方針を策定していく過程で、様々な知識や治療を実行してく能力を獲得できます。
また経験豊富な指導医から薬物の使用方法や患者とのコミュニケーションにおけるテクニックやエビデンスについても細かに指導が受けられます。
3. 学生、初期研修医の皆さんへのメッセージ
精神科は診療に携わる中で、患者さんだけでなく自分自身についても発見があります。
こうありたいと思う自分に気づき、それに向かって努力していけるのが精神科の醍醐味であると確信しています。
また、精神を掌るとされる脳は研究の面でも未知な部分が多く、今後まだまだ発展が望まれる分野です。
研究に興味のある方にとっても非常に魅力的な学問だと思います。
ぜひ、病院実習・初期臨床研修で精神科をのぞいてみてください。
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平成27年入局者の声 |
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1. 精神科に入局した理由、背景
入局を迷った科はいくつかありましたが、最後は直感ですね。一生その科をやっていくという覚悟ができたのが精神科でした。また岸本教授の存在が私の人生に多大な影響を与えたくださったことは間違いないでしょう。
今は日々が大変充実しており、本当に入局してよかったと思っています。
2. 精神科研修体制のよいところ
患者さんとそのご家族に対して真摯に向き合う姿勢を、自然と研修医のみなさんに伝えられるところが、奈良医大精神科の強みだと思います。
もちろん研修内容も充実しており、多彩な症例を多く経験でき、指導体制も充実しています。医局の雰囲気も最高です。期待以上の研修生活となること間違いなしです。
3. 学生、初期研修医の皆さんへのメッセージ
精神科は、世間はもとより医療者中でも、多くの偏見と誤解にまみれています。外からでは実際のことは全くわかりません。どの科に進むにしても、精神科で研修を行うことは、人生においてかけがえのないものとなると確信しています。
昼も夜も充実した研修を提供できる準備は整っておりますので、心置き無く精神科研修をお選びください。全ての学生・初期研修医の皆さんにお会いできるのを楽しみにしております。
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平成26年入局者の声 |
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・児童・思春期グループの概要
当科における児童・思春期グループは約30年の歴史があります。臨床、研究のどちらも精力的にしており、日本の児童青年精神医学を牽引するグループの一つです。
臨床においては、毎週木曜日が児童・思春期専門外来となっており、奈良県内外問わず沢山の患者さんが受診され、他の医療施設から見学された精神科医師も毎回驚かれます。発達障害、児童・思春期の統合失調症、気分障害など様々な症例を自分の目で診ることが出来き、豊富な臨床力を身につけることが可能です。児童・思春期領域の精神医学は精神医学の中でも専門性を要するものではありますが、その専門性を育むにおいても、当科は指導者、指導体制が充実しています。現在、児童・思春期領域に特化した専門医、“子どものこころ専門医”が4名在籍しており、日々児童・思春期領域の精神医学の指導に当たっています。また、入院病棟には児童・思春期ユニットも設けられており、そこで児童青年期の患者の入院治療も行っています。
研究においては発達障害を始めとする様々な疾患に関連した近赤外線スペクトロピー(NIRS)、事象関連電位(ERP)、画像研究などをしており、関連協力施設とも共同研究を行っています。臨床同様に、児童精神領域の精神医学に特有な研究から、成人との連続性に着眼した研究など様々な研究が日々行われています。指導者も豊富であり、研究や論文作成の指導も充実しています。日々の臨床の中から、研究に繋いでいくことも多く、臨床における症例の多さは、研究においても当グループの強みです。
児童・思春期領域の精神医療において、関連協力施設の医師や心理士との協力、療育・福祉制度との連携は欠かせません。当グループでは、関連協力施設に勤務する医師や心理士なども含めたグループメンバーが集まり、毎月事例検討などの勉強会を行っています。また、療育センターなど児童・思春期領域の専門性が高く、より低年齢の患児の医療、福祉に取り組む関連協力施設での研鑽を積むことも可能です。
・新専門医制度
昨今、精神医療に限らず、医療全体のトピックとして新専門医制度への移行があげられます。精神科専門医制度においては、「精神科医の質の向上と精神科医としてのアイデンティティーの形成」、「研修の場の拡大や教育体制の充実」、「精神医療の充実・発展」が期待され、その結果として、「コンシューマーに良質で安全な医療を提供する」という国民のための精神医療の重要性が謳われています。その中で、様々な環境で教育を受け、多角的に精神医療を捉えられるようになること、その教育の場ごとに教育を受けるもの、研修の場の相互的な評価を要する、とされています。当科においては、奈良県内外に多数の関連協力施設を有しており、その場で教育を受けることが可能です。精神医療において、アルコール・薬物に関連した疾患の治療や心神喪失者等医療観察法に基づく医療は大変特殊な医療であり、これらの専門的な医療を専門施設で教育を受ける機会が少ないのが現状です。しかし、当科はこれらの専門性の高い治療を行っている関連協力施設を有しているため、その現場で教育を受けることも可能です。例えば、アルコール・薬物の治療を専門で行っている病院ではアルコール・薬物依存症における薬物療法や心理教育を自ら治療に介入することで学ぶことができます。また、これらの物質に関連した離脱症状に対する専門的な治療も習得できます。医療観察法病棟を有する関連協力施設では、心神喪失者等医療観察法の法制度を学ぶことから始まり、障害者福祉制度を通じた退院までの支援を学ぶことができます。
当科では、新専門医制度に合わせこれらの関連協力施設にて教育を受けるプログラムが用意されており、新専門医制度への移行に対応した教育を安心して受けることが出来ます。
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平成25年入局者の声 |
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1.精神科に入局した理由、背景
はじめから精神科に入局を決めいていたわけではなく、初期研修の選択科としてローテートしました。
急性期治療に関わるとともに、慢性疾患も多いため、社会福祉サービスの利用の調整など、多職種で患者さんの生活をサポートするところに魅力を感じました。また女性として出産など休職期間が出たとしても、それが経験の一つとして尊重されるような、その後も働き続けやすい雰囲気のいい職場だと研修中思っていました。こうした姿勢で働いておられる先輩医師のように自分もなれたら、と精神科に入局しました。
2.精神科研修体制のよいところ 後期研修初年度から入院患者さんの主治医や、初診を含めた外来診療がはじまり、自分で責任を持ってこなさなければならないことが多いですが、それを任せてもらえるのは十分な指導体制があるからだと思います。外来の後に行われる初診の症例カンファレンスでは診断や治療選択についての思考過程を学んでいくことができますし、当直では病棟や外来対応は基本的に後期研修医が行いますが、救急対応のために指定医も当直しており、何かあれば相談することができました。そのほかの場面でも困ったことがあれば、周囲にいるどの先輩に尋ねても丁寧な指導をしてもらえました。また精神保健指定医や精神科専門医といった資格取得についても十分なサポートが得られます。この研修体制のなかで真摯に取り組めば、自然と成長していくことができると思っています。
3.学生、初期研修医の皆さんへのメッセージ
学生実習や講義での精神科の印象はどんなものでしょうか。私は研修してみて、さらに興味深く思うところもあれば、全く新しい印象が芽生えたところもありました。楽しかったです。
体力が必要というよりは、人として成長していくことが診療にもプラスになるように思いますので、男女ともに長く活躍できるところだと思います。
精神科のことを知って、少しでも身近に感じてもらえれば嬉しいなと思っていますので、ぜひ長期の実習や初期研修で精神科にいらしてください。
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平成23年入局者の声(1) |
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1. 精神科に入局した理由、背景
私は奈良県立医科大学を卒業し、他病院で初期研修を行った後、奈良県立医科大学精神科医局に入局しました。もともと脳やこころに興味があったこともあり、大学時代からポリクリなどで精神科を選択することが多く、医局の先生から指導していただく機会に恵まれました。保護室に入らざるを得ない患者さんが薬物療法によって劇的に良くなることに驚くとともに、退院後の生活についても主治医の先生が心を砕く様子を拝見することがあり、全人的医療とはこういうものなのだなと感銘した覚えがあります。その後、内科や救急科での忙しさに心を奪われそうになることもありましたが、あのときの思い出が入局科を選ぶときに背中を押してくれた気がします。
2. 精神科研修体制のよいところ 奈良県立医科大学精神科は、急性期・合併症・老年期・児童思春期ユニットを含む90床の病棟を有しており、閉鎖病棟だけではなく開放病棟もある全国でも数少ない大学病院精神科です。子供から老人まで、急性期から慢性期まで幅広い入院症例を経験することができます。入院患者さんの治療を学んでもらった後には外来も受け持ってもらいます。忙しく、やりがいのある日々になるとは思いますが、入院・外来症例ともにカンファレンスなどで指導医から暖かいチェックを受ける機会がたくさんありますので、安心して忙殺されることができます。
その後は大学院に進学し、神経科学グループ、老年期・画像研究グループ、児童思春期グループ、社会精神医学グループ、リハビリテーショングループなどに属して研究を行うこともできます。私自身は、老年期・画像研究グループに属しております。奈良県立医科大学には認知症疾患医療センター基幹型がありますが、その職員として認知症患者さんの精査鑑別・治療にあたったり、認知症医療に携わる他病院や包括支援センターなどの職員さんと症例検討や研修などを行ったりしております。また、他研究グループとも協力しながら、認知症などの精神疾患を対象とした画像研究を行っております。
3. 学生、初期研修医の皆さんへのメッセージ 精神科領域では研究が盛んに行われており、病態解明に迫る基礎医学的な知見や画像・血液検査の鑑別手段としての有用性などが徐々に報告されております。しかしながら、未だに解明されていない部分が多く、実臨床においてはエビデンスに加えて、経験によるさじ加減を要する場面が多いと思われます。奈良県立医科大学精神科で後期研修を行えば、十分な経験を積むことができますし、研究者としての道も広がることと思います。まずは、見学に来てもらえると嬉しいです。
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平成23年入局者の声(2) |
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1. 精神科に入局した理由、背景 退院前訪問指導で、受け持ち患者さんの自宅を実際に見たり、ご家族さんと話をしたりして、再発予防のために何ができるか、不足している社会資源は何か、ということを精神保健福祉士や看護師と検討したことが、精神科研修の中で最も印象的でした。 精神疾患の多くは、治癒が最終的な目標ではなく「疾患とともにどう生きていくのか」が重要だと考えています。急性期治療が重要であることは言うまでもありませんが、急性期を乗り越えた患者さんの生活全体を多職種でサポートしていく面白さに惹かれ、精神科入局を決めました。
2. 精神科研修体制のよいところ
当院当科では、急性期から上記のような地域医療にわたるまで幅広く患者さんを診ることができます。また、スタッフが多いため、臨床的知見や研究について幅広くアドバイスを受けることができます。
3. 学生、初期研修医の皆さんへのメッセージ
私は、精神科デイケアを中心に統合失調症の認知機能リハビリテーションやSST(生活技能訓練)、心理教育、家族心理教育を行っています。少しでも興味がある方は、気軽に見学に来てください。
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