病棟とCCU

医師・医学生の方へ
To Doctors & Medical Students

HOME > 医師・医学生の方へ > 病棟とCCU

病棟

奈良県立医科大学循環器・腎臓・代謝内科は、2018年1月より斎藤教授を中心とする循環器内科と、鶴屋教授を中心とする腎臓内科として新しく出発することとなりました。とはいえ、循環器疾患、腎疾患はoverlapする病態も多く、お互いに密に連携をとり循環器内科と腎臓内科の和を保って疾患に対して接していく所存であります。

循環器内科メンバー

さて新生循環器内科ですが、急性心筋梗塞、心不全、不整脈などの急性期疾患だけでなく、最近はco-medical staffも交えて心臓リハビリテーションや包括的ケアにも力をいれ再発予防にも努め、中南和地区の医療を支えています。

2017年は159例の急性心筋梗塞、500例の経皮的冠動脈形成術、205例の心不全、170例のカテーテルアブレーション、71例の新規ペースメーカー植込みなど多くの診療に携わらせていただきました。

関係の先生方、また、様々な医療スタッフや関係の方々に深く感謝いたします。

後期研修医の先生とのカンファレンス
後期研修医の先生とのカンファレンス

循環器疾患は、刻一刻と病態が悪化する疾患が多く、特に急性心筋梗塞の治療はいかに発症から再疎通までの時間を短くできるかが非常に大切です。心筋細胞はひとたびダメージを受けると再生能力に乏しく、壊死する心筋が多いほど心機能が低下してしまいます。

2018年からは南奈良総合医療センターよりドクターヘリの運用が開始され、山中で発症した急性心筋梗塞や心不全の方も迅速に受け入れ、社会復帰ができるようになりました。スピーディーにより良い医療を、そして、先進的な医療を提供していきたいと思っています。

CCU

循環器疾患は昼夜・季節を問わず発症し、循環動態や全身状態が急激に変化することも少なくありません。このためCCUの定床は4床ですが、隣接するICUと連携して稼働しているため、満床時にはICUの病床を利用できます。このため平成29年度のCCU総入室患者数は376例で、平均在室日数は3.8日、1日の平均入床患者数は3.9床での稼働が可能でした。内訳は、ACS 162例、ADHF 74例、CPA 42例であり、特にCPAは昨年の約2倍となっており、院外心肺停止症例は40例で、14例が独歩退院となっています。

ガイドラインに基づいた加療を行っても、循環動態が安定しないような重症患者に直面することもあります。当院のCCUの特色としては、朝・夕にカンファレンスを行い、その時々の状態に応じて最適な治療法を選択しております。また以前から当科で培われてきた治療法や各種データに基づいて治療を行うことに加え、複数の医師が、他の施設で集中治療を学んできており、各施設の優れた治療法を取り入れた治療を行っております。日夜、患者さんが元気になって頂けるよう、全力で取り組んでおります。

朝・夕のカンファレンス
朝・夕にカンファレンスを行い最適な治療法を選択しております