医の倫理委員会承認済み研究

「健常人の鼻腔および糞便から分離された薬剤耐性菌の保有状況と分子疫学解析」研究へのご協力のお願い

微生物感染症学講座では、当講座学生実習において各学生自身で自らの鼻腔および糞便を検体として常在菌を分離同定し、薬剤感受性測定法について学習してきました。実習時に説明いたしましたが、学生さん自身が採取し学習した菌株は破棄せず保存されており、今回、この時分離された菌株を用い、薬剤耐性について解析を実施することになりました。

今回の研究を行うにあたり新たに同意を得る事はしていませんが、研究の内容に問題はないか、研究に参加いただく皆様の人権や安全性が確保されているかなどについて、研究を行う医師とは独立した奈良県立医科大学医の倫理審査委員会で審査されました。

その結果、問題がないことが確認され、奈良県立医科大学医の倫理審査委員会より実施の許可を得た研究です。下記に本研究の概要を記載しております。この研究に参加いただくかどうかはあなたの御意思を尊重いたします。研究への参加を御希望されない場合はお申し出ください。同意撤回書をお渡ししますので、下記メールアドレスにご連絡いただくか、直接微生物感染症学講座にお越し下さい。参加を拒否することで皆様に不利益が生じる事は決してありません。ご質問等ございましたら問い合わせ先までご連絡ください。


研究課題名
健常人の鼻腔および糞便から分離された薬剤耐性菌の保有状況と分子疫学解析

研究責任者氏名
微生物感染症学講座・講師 中野竜一

研究機関の名称
奈良県立医科大学

研究機関の長
奈良県立医科大学 学長 細井裕司

研究の概要
<研究の対象期間・対象者>
研究対象症例期間:2015年度〜2019年度
対象者:上記期間中に微生物感染症学講座の実習を受けた学生
研究期間 医の倫理委員会の承認日から 2022年 3 月 31 日まで

<研究の意義>
近年、抗菌薬に抵抗性を示す薬剤耐性菌の分離率が世界的に上昇してきています。薬剤耐性菌は医療施設等で伝播し、院内感染の原因菌として問題となってきましたが、病院内のみならず学校や家庭など市中でも分離されるようになり、その制御が急がれています。
そこで本研究では、健常人(学生)の鼻腔および糞便から分離される耐性菌を調査し、その保有状況と分子疫学解析を行います。この研究により、病院への持ち込みの制御や、初期治療における抗菌薬の選択において有用な情報を発信することができるという意義があると考えています。

<研究の目的>
市中における耐性菌保有状況と伝播拡散状況を明らかにすることを目的としています。

<研究の方法>
分離された薬剤耐性株について、 その分離頻度、薬剤感受性試験、耐性遺伝子検索、MLST解析、病原因子検索を実施します。菌の解析のみで、個人情報の利用はいたしません。

個人情報の取り扱い
個人情報については、「匿名化」を行い、対応表により個人情報を保護します。解析結果はネットワークから切り離されたコンピューターに保存します。また、記録媒体の持ち込み・持ち出しを禁止します。本研究終了後は、個人情報と切り離した上で、菌株のみを保存いたします。
相談先
奈良県立医科大学 微生物感染症学講座
研究責任者 中野 竜一
〒634-8522 橿原市四条町840 TEL 0744-29-8839(内線2241)
Email microbiology@naramed-u.ac.jp