日本小児科学会 奈良地方会
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遺伝子診断・治療グループ

遺伝子診断・治療グループ

研究メンバー

古川晶子助教、
河村武志ラボテクニシャン、
矢田弘史博士研究員

研究グループ紹介

私たちは主に血友病Aの遺伝子診断を担当しています。

血友病Aは血液凝固第VIII因子の量的質的異常により関節内出血、筋肉内出血など重篤な出血症状を呈するX染色体連鎖劣性遺伝性疾患です。ヒト第VIII因子遺伝子はX染色体長腕(Xq28)に存在し、26個のエクソンと介在する25個のイントロンからなり、全長186kbに及ぶ巨大な遺伝子DNAです。このDNAのたった1塩基に変異がおこるだけで重症の血友病Aになることがあります。

私たちはインフォームドコンセントを得た患者さんのDNAを調べて遺伝子異常の同定をおこなっています。遺伝子変異の種類によってインヒビターの発生に差があることも知られており、治療において遺伝子変異は非常に重要な情報であります。変異は第VIII因子遺伝子の広範囲に確認されており、遺伝子の巨大さゆえに、その同定解析は時間を要する作業でありますが、私たちは、これを正確にかつできるだけ効率よく迅速に行えるよう努力しています。

血友病Aの男児は、片方のX染色体上の第VIII因子遺伝子に変異をもつ(保因者といいます)母親から生まれることが知られています。血友病の患者さん及びその御家族の苦悩と不安は大きく、しばしば保因者か否かの診断を希望されます。患者さんの遺伝子異常が判明していれば、保因者かどうかも非常に高い確率で診断が可能です。保因者か否かの判定だけでなく、遺伝相談カウンセラーでもある西久保敏也准教授(総合周産期母子医療センター新生児集中治療部門)の協力も得て、家族の心理的なサポートも心がけています。

また、遺伝子・DNAを扱う分子生物学的手法を用いて、血友病の病態解明に関する研究を当科の血液凝固制御医学グループと共同でおこなっています。患者さんの第VIII因子遺伝子変異情報をもとに、第VIII因子変異体を分子生物学的手法にて作成し、その生化学的特性や他の凝固因子またはインヒビターとの相互作用について詳細に分析調査をしています。

将来、患者さんの特性に応じたオーダーメイド治療の実現を目指しています。

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