教室紹介

第一解剖学教室の歴史

第二次世界大戦も最終末の昭和20年7月1日、開学した奈良県立医学専門学校(旧制医専)においては他の多くの基礎医学教室と同様に、解剖学にも専任の教授はなく、大阪大学の高木耕三教授と安澄権八郎教授が講師として兼任されてスタートした。以下にその構成員を中心に奈良県立医科大学・第一解剖学教室の歴史について述べる。

昭和21年に小浜基次教授が専任で着任され、同23年の旧制医科大学学部の開設に前後して、鈴木清講師と藤江君夫助教授が着任され、助手とともに教官陣が強化されていった。昭和25年には上田常吉教授が着任され、新制医科大学設置が許可された昭和27年には、転任された藤江助教授の後任として山田正興助教授が着任された結果、教官陣は教授2名(上田常吉・小浜基次)、助教授1名(山田正興)、助手4名(竹内純四郎・吉井良治・広石精一・上森鹿男)、非常勤講師1名(鈴木清)の構成となった。2つの講座形式をとっていたが、実際には1つの教室のように運営されていたようである。昭和28年に生駒栄喜助手が就任、のちに和歌山県立医科大学解剖学教授になられた。その後、小浜教授の転任にともない、昭和29年に安澄権八郎教授が着任されるに及び、上田教授を主任教授とする解剖学第一講座と安澄教授を主任教授とする解剖学第二講座の2講座制が確立された。昭和35年末には上田教授が退官され、翌36年に山田正興助教授が教授に昇任された。昭和38年に高楠彰助教授が着任し、同41年4月、山田教授は徳島大学医学部に転任された。昭和41年11月には高楠彰助教授が教授に昇任され、同42年には山本恵三助手が講師を経て助教授に昇任した。山本助教授は昭和53年、新設された高知医科大学の教授に就任された。学生時代からすでに研究を始めていた東野義之研究生は、卒業後すぐに助手となり、昭和52年に講師、59年に助教授、平成8年8月に教授に昇任された。平成21年8月から西真弓教授が教室を主宰され、令和5年8月から井上浩一教授が教室を主宰し、2023年8月現在の教職員は、井上浩一教授、堀井-林謹子講師、東超学内講師、森分結実教務職員、奥田浩司技師の5名のスタッフと研究支援員の橘木美智子、博士研究員の西真弓、南武志、遠藤のぞみの総勢9名となっています。

現在の研究室は、神経・内分泌系を中心とした機能形態学的研究を行っており、なかでも「ストレス応答」をキーワードに、ステロイドホルモンとその受容体の研究を中心に据えている。今後は分野を越えて、幅広い分野の基礎、臨床の教室との共同研究など学際的な研究を展開し、独創性の高い研究成果を奈良県立医科大学から世界に向けて発信することを目標に、教室員一同研究に邁進している。

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