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中央放射線部における診療は放射線診断(画像診断)、IVR(画像下治療)、核医学検査・治療、放射線治療の4部門に大別されます。それぞれの検査や治療は放射線科医師、放射線治療・核医学科医師、また、特に専門的な検査や治療については各専門科の医師が中央放射線部の装置を利用して検査や治療を行っています。いずれも、医師、診療放射線技師、看護師が協力して三位一体の放射線診療を実践し、情報の伝達と管理を医療事務が担当しています。
病院の基本方針にある、高度で先進的な医療を提供できるように、2007年10月から日本でも設置台数の少ない64列デュアルソースCT(DSCT)、2008年4月に最新型の3.0T MRIを導入いたしました。また、2014年7月にIVRはセンター化しました。放射線治療部門では、高精度の画像誘導放射線治療に対応可能な最新型のリニアックを導入して、最先端のがん治療を行っています。核医学部門には3台の撮影装置(ガンマカメラ)があり、近日中にはPET/CTも導入予定です。また、内用療法(アイソトープ治療)も行っています。
中央放射線部では、一般撮影(胸部・腹部・骨全般・口腔・乳房)、X線TV、CT・MRI・血管造影の実施、診断に適す医用画像の管理、診断レポートの各診療科への配信を行っています。
IVRでは、大動脈ステントグラフト、閉塞性動脈硬化症や冠動脈疾患に対するバルーン拡張術・ステント留置術などの血管病変に対する治療や、がんに対して塞栓術(TAE)や動注化学療法・ステント留置・ラジオ波凝固術などを行っています。さらに緊急止血塞栓術などにも24時間体制で対応しています。
放射線治療では、肺がん、乳がんなど多くのがんに対応可能な外部放射線治療用の高精度リニアック3台(TrueBeam STx、他)、子宮がんなどの高線量率密封小線源治療装置1式、前立腺がんヨードシード永久挿入治療設備1式を使用して、各科と協力しながら、いろいろながんに対応しています。
核医学では放射性同位元素を用いた検査によって、形態ではわかりにくい機能の評価が可能で、腫瘍、循環障害、機能・代謝異常などに応用しています。さらに骨転移のストロンチウム89治療、リンパ腫のイットリウム90標識抗体治療、バセドウ病、甲状腺がんのヨード131治療なども実施しています。