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IVRとは「Interventional Radiology」の略で、エックス線透視像やCT像、超音波像を観察しながら体内に細い管(カテーテルや針)を入れて病気を治す新しい治療法で、「画像下治療」とも呼ばれています。IVRは手術を必要としないため、体への負担が少なく、病気の場所だけを正確に治療することができます。高齢者や状態の悪い進行癌を含めた癌の治療に広く応用され、緊急状態(大出血など)からの救命や、血管などの閉塞、動脈瘤に対する治療にも有効です。
奈良医大はIVR発祥の地であり、国内外でトップレベルの症例数と治療内容を誇ってきました。奈良医大の特色の一つであるIVRを高い精度を維持しながら効率的に行うために、関係各科との密な連携と協力・参加の下、平成26年7月にIVRセンターが設立されました。超高齢化社会を迎えIVRの果たす役割が益々増える中、今後もIVRセンターのスタッフが一丸となり、質の高い治療を提供していきます。
放射線科を中心に、癌に対する動脈塞栓術(TACE)やリザーバー動注療法、閉塞性動脈硬化症に対するステント治療、大動脈瘤に対するステントグラフト治療、出血に対する緊急止血術などを行っています。また、脳外科と放射線科の協力の下、頸動脈ステント治療や脳動脈瘤に対する塞栓術を行い、冠動脈閉塞や不整脈に対しては循環器内科が積極的にカテーテル治療を行い、すぐれた治療成績をあげています。
IVRセンターは、IVR施行医、診療放射線技師、看護師、臨床工学技士、事務職員で構成され、血管造影装置5台が稼働しています。
癌治療、閉塞性動脈硬化症、大動脈瘤、子宮筋腫、腰椎圧迫骨折、血管奇形、膿瘍ドレナージに関するお問い合わせは放射線科へ、脳動脈瘤、頸動脈ステント、血管奇形に関しては放射線科または脳神経外科へ、虚血性心疾患、弁膜症、不整脈などに関しては循環器内科へお問い合わせください。
奈良医大放射線科:http://www.nara-radiology.com/
奈良医大脳神経外科:http://www.nara-radiology.com/
奈良医大循環器内科:http://www.naramed-u.ac.jp/~1int/