臨床

集中治療

集中治療部の稼動

当院集中治療部は循環器内科領域、心臓大血管呼吸器外科領域、そして一般集中治療領域で構成され、麻酔科からの出向医師は主に一般集中治療領域を管理しています。集中治療部はC病棟3階にあり、中央手術室に直結しています。その関係から術後管理を主体とした運営体制をとっていますが、新生児を含め一般病棟での急変患者の受け入れも行っており非常に多種多様な病態を管理しています。しかしながら昨今の医療管理体制の変遷から術後管理を一貫して集中治療部専属の医師によって行う流れが出てきております。今後は麻酔科医を中心とした集中治療部専属医師が心臓大血管呼吸器外科領域を含めた術後管理を行う体制をとることになりそうです。また、2014年暮れにICUを改築し1床当たり20平米以上のスペースを確保しながら13床から14床へ増床しました。個室ベースでの床面積の増加であり複数の人工臓器を含めた高度な集中治療に対応した改築を完了しています。


入室患者の動向

2013、2014、2015年度の患者管理数は麻酔科部門405人、408人、479人、心臓血管呼吸器外科部門353人、380人、399人、循環器内科部門 321人、325人、307人合計1079人、1113人、1185人とコンスタントに1000人を超える患者数となっています。また病床利用率も70%前後で推移しています。2013年度以降は麻酔科管理症例が最も多くなり今後もさらに症例数が増えそうです。「困ったときはICUに相談してください」のキャンペーンが浸透してきたようです。2013年度は麻酔科管理症例が最も多くなり今後もさらに症例数が増えそうです。「困ったときはICUに相談してください」のキャンペーンが浸透してきたようです。


一般ICUの患者動向

定期的に術後管理をしている症例は開頭手術後、血管内手術後、口腔外科顕微鏡手術後、食道癌、長時間腹腔鏡手術などですが大手術でなくても呼吸循環器系に合併症を持つ場合なども集中治療室管理をしています。緊急入室症例では人工呼吸を用する肺炎、脳炎、敗血症などが多いです。最近小児科からの緊急入室症例が増えていることも特徴です。さらに、一般病棟からの緊急入室も増えており集中治療室の重要性が認識されてきたと思われます。


集中治療部の特徴

管理体制は昼夜とも麻酔科医の管理で運営しています。麻酔科医全員参加型をとっており担当科を交えた朝夕2回のカンファレンスで治療方針を決定しています。さらに、ICU担当医と看護師など多職種を交えたラウンドを行い、治療方針に関する情報の共有をはかりチーム医療の実践を行っています。高度な医療としては人工呼吸、血液浄化、栄養管理など提供しています。
近年の流れとして集中治療部も電子カルテ化され、モニターからの情報などは自動的に熱型表にプロットされていきます。指示簿などもすべて電子化されています。基本的に病床は20平米以上の個室になっており監視モニターも付いています。労働環境としては医局、カンファレンスルーム、複数の医師当直室が併設されています。中央スタッフ詰所とカンファレンスルームにはセントラルモニター、患者監視モニター、電子カルテが設置され患者管理に役立っています。

医学生、研修医教育

週1回ポリクリ担当しています。1週目はモニターの講義で麻酔実習には欠かせない部分です。2週目はICUでのトピックスを講義しています。初期研修医に対しては麻酔科研修時に1週間ICU勤務を必須といたしました。1週間では症例の当たりはずれもあるので、独立した1か月コースも用意してあります。1か月あれば人工呼吸の基礎は身につくと思われます。血液浄化なども1ヶ月あれば体験できると思います。若い人たちで研修内容にも意見して言っていただけたらと思います。麻酔集中治療専門医を目指す人材が出てくれればと願っております。

集中治療部の今後の展開

麻酔科も新しい教授を迎えこの機に麻酔科集中治療部分もリフレッシュいたしました。サージカルICUとしての特徴を生かすべく手術症例の定期入室数の増加を考えております。麻酔科医として術後管理体制が麻酔科医主体で行われている環境は非常に安心できるものだと思われます。また、術中術後が一貫した管理方針で行われることも非常に重要なことだと思います。こういった体制を持つ施設が減少している現在、当施設は貴重だと自負しております。また、大学での小児重症患者の増加も考慮しPICU(小児ICU)としての機能も強化しなくてはと考えております。小児病院経験の麻酔科医が増えたこと小児科の先生方との垣根も低く良好に機能しております。冒頭にも紹介いたしましたが、集中治療部全症例を麻酔科集中治療部によって管理する目標を立てております。特に心臓血管呼吸器外科術後管理は集中治療専門医を育成するための経験と医療の質と安全の向上に寄与できると考えております。また、初期研修医の受け入れも開始しております。麻酔科研修時に1週間ICU勤務を必須といたしました。1週間では症例の当たりはずれもあるので、独立した1か月コースも用意してあります。1か月あれば人工呼吸の基礎は身につくと思われます。また、こういった研修を通じて集中治療専門医を目指す人材が出てくれればと思っています。最後になりましたが、大学の使命として教育研究を遂行していかなくてはなりません。そのためには教育できる人材を育てる為、学内だけでなく広く国内外への臨床留学をできればと考えております。そのような先生方が今後の麻酔科集中治療部を発展させてくれると期待しています。研究面に関しては積極的に前向き介入研究を行いたいところですが、なかなか難しいのが現状です。有用なデータベースを構築できれば5年、10年後に様々なコホート研究ができるのではと模索中です。最近、集中治療における緩和医療ということに力を入れ始めています。この分野で先駆的な仕事ができればと思っています。スタッフの中にも興味を持っているものも多いです。今後の発展には月並みですがマンパワーが必要です。麻酔科の発展には麻酔科管理の ICU は必須です。麻酔 科医として ICU に興味のある方大歓迎です。一緒に奈良医大麻酔科 ICU を発展させていきましょう。

医学生、研修医教育

週1回ポリクリ担当しています。1週目はモニターの講義で麻酔実習には欠かせない部分です。2週目はICUのトピックスを講義しています。最近では敗血症関連のトピックスをよくお話しています。今後の展開にも言及いたしましたが麻酔科研修時に1週間ICU勤務を必須といたしました。1週間では症例の当たりはずれもあるので、独立した1か月コースも用意してあります。1か月あれば人工呼吸の基礎は身につくと思われます。血液浄化なども1ヶ月あれば体験できると思います。若い人たちで研修内容にも意見して言っていただけたらと思います。麻酔集中治療専門医を目指す人材が出てくれればと願っております。