日本小児科学会 奈良地方会
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教授挨拶

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奈良県立医科大学小児科教授
小児科部長

野上 恵嗣

 奈良県立医科大学小児科学教室は未来を担う子どもたちの健康を守り、また、小児医療に対する多様なニーズに対応するべく教室員一同、日夜診療、教育そして研究に励んでいます。

 奈良医大小児科は診療では一般小児疾患はもとより、血液、腫瘍、循環器、神経、腎臓/膠原病、感染症を重点的専門領域としています。
平成23年には小児センターが開設され、現在は奈良県下唯一の24時間体制で高度小児医療を実践する施設として機能しています。また、新生児医療では、県下唯一の総合周産期母子医療センター認可施設で、新生児集中治療部門は、NICU18床、GCU12症を有し、医師9名で年間約200症例のハイリスク新生児(超低出生体重児約20名、小児外科疾患、先天性心疾患など)の診療を行っています。さらに小児救急医療では救急科や麻酔科・ICUと連携して3次救急医療施設としての役割も担っています。また、多数の関連病院と連携して奈良県下や大阪地区の地域小児医療にも貢献しています。平成28年には、小児センターおよびNICUとも新病棟が完成し、9月に移転しました。

 医学部学生や臨床研修医の教育は教室全体の重要なテーマとして取り組んでいます。教育担当を中心に、教室員一丸となって魅力ある教育プログラムづくりをめざしています。初期研修では小児科専門コースに加え、小児科を重点的に研修するコースもあります。さらに、小児科研修期間中に関連病院で研修することも可能です。小児科医の携わる領域は、プライマリーケア、専門医療のみならず救急、新生児、障害児医療など多岐にわたります。そこで、後期研修では大学病院小児科、新生児集中治療部、さらに各関連病院をそれぞれ1年ずつ研修して日本小児科学会認定小児科専門医をめざすシステムになっています。当教室では国際的マインドの育成にも力を入れています。英語での症例検討会や外国人医師とのdiscussion研修に加え、米国Stanford大学や英国Edinburgh大学での海外短期研修も実施しています。また、大学・関連病院のみならず国内の専門施設とも協力してsubspecialityの分野についても研修できるプログラムもあります。

 研究面では教室の伝統である出血性および血栓性疾患の臨床・基礎研究を中心に国際レベルの研究を実施しています。また、次世代の血友病治療をめざした抗体療法を開発し血栓制御医学講座と協力して細胞療法に関する研究も実施しています。国際的な交流も積極的に進めており、これまでに20施設に計46名の教室員が国外留学をしています。また、奈良医大小児科はわが国で唯一の国際血友病連盟(World Federation of Hemophilia)公認の研修教育施設でもあります。

 病院併設の24時間保育所や出産後大学で実施する復帰支援プログラムなど女性医師が家庭と両立して小児診療を研修・実践できるフレキシブルな支援体制も積極的に進めています。

 奈良県立医科大学小児科の売りは若さと固いチームワークです。スタッフは皆わきあいあいとがんばっています。一人でも多くの子どもたちが笑顔でいられるように、そして、小児科医としてのやりがいを見つけるためにも我々とともに働きませんか?

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