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報告日 | 令和3年1月29日 |
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試験依頼者 | 株式会社フジコー 様 (福岡県北九州市) |
試験依頼品 | MaSSC シールド光触媒フィルター(アルミ繊維不織布フィルター) |
概要 | 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社フジコーからの受託研究により、MaSSC シールド光触媒フィルター(アルミ繊維不織布フィルター)が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。 |
実験内容 |
MaSSC シールド光触媒フィルター(アルミ繊維不織布フィルター)に新型コロナウイルスを浸漬し、それぞれ1時間、2時間、4時間静置しました。光照射は、MaSSCシールド光触媒フィルターをLED 投光器(8.39-8.60mW/cm2)で、無加⼯フィルターを暗所(0 mW/cm2)で⾏いました。作用時間後、PBS 液を用いてウイルスを回収し、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。 |
研究成果 |
MaSSC シールド光触媒フィルターでは、4.00 x 106 PFU/mL から2 時間で検出限界である<1.00x 102 PFU/mL(減少率>99.994%)まで感染価が減少しました(図1)。 図1.ウイルス感染価の推移 |
考察 |
本試験で使⽤したMaSSCシールド光触媒フィルター(アルミ繊維不織布フィルター)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に接触させることにより不活化することが判明しました。本試験品を使⽤することにより、新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。 |
お問い合わせ
公立大学法人奈良県立医科大学 法人企画部 研究推進課 産学連携推進係(産学連携推進センター)
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電話番号:0744-22-3051
ファックス番号:0744-29-8021
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