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MBT新型コロナ感染対策の研究結果について(3)

 

 報告日 令和3年8月20日
試験依頼者 丸紅⽊材株式会社 様 (大阪府大阪市)
試験依頼品 ① エッセンシャルひのきミスト
② エッセンシャルひのきミスト10 倍希釈液
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、丸紅⽊材株式会社からの受託研究により、エッセンシャルひのきミストが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

試験品と新型コロナウイルスを9:1の割合で混合し、それぞれ1分、5分、10分静置後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。

研究成果

エッセンシャルひのきミストおよびエッセンシャルひのきミスト10 倍希釈液に感染価1.63 x 107 PFU/ml の新型コロナウイルスを接触させると、時間経過と共に感染価は減少し、10 分後の感染価はそれぞれ2.00 x 105 PFU/ml(減少率98.769%)および8.75 x 105 PFU/ml(減少率94.615%)でした。


  丸紅木材様       

図1.ウイルス感染価の推移

考察 本試験で使⽤したエッセンシャルひのきミストは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本試験品を使⽤することにより、表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年8月19日
試験依頼者 グラストップ株式会社 様 (愛知県名古屋市)
試験依頼品 GT-Aa 系をコーティングしたSUS304(50 mm x 50 mm)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、グラストップ株式会社からの受託研究により、GT-Aa 系をコーティングしたSUS304が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

試験品に新型コロナウイルスを接種し、4 cm ⾓のフィルムで被覆しました。それぞれ4時間、24時間の作⽤時間後、PBS 液を用いてウイルスを回収し、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。

研究成果

新型コロナウイルスをGT-Aa1 シリーズ、およびGT-Aa2 シリーズに接触させるとウイルスの感染価は徐々に減少し、1.51 x 106 PFU/sample のウイルスが24 時間後にそれぞれ1.50 x 103PFU/sample(減少率98.928%)、1.38 x 102 PFU/sample(減少率99.901%)となりました。(図1)


  グラストップ様       

図1.ウイルス感染価の推移

考察 本試験で使⽤したGT-Aa1シリーズ、およびGT-Aa2 シリーズは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を徐々に不活化することが判明しました。本試験品を使⽤することにより、物質の表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年8月3日
試験依頼者 株式会社PLEAST 様(福岡県福岡市)
試験依頼品 光触媒加⼯したアクリル板(50 mm x 50 mm)
商品名:Jyopika(ジョピカ)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社PLEASTからの受託研究により、光触媒加⼯したアクリル板が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

試験品に新型コロナウイルスを接種し、白色蛍光灯1000 lx(< 380 nm のUV カット)下に静置しました。それぞれ1時間、3時間、6時間、24時間の作⽤時間後、PBS 液を用いてウイルスを回収し、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。

研究成果 光触媒加⼯アクリル板を感染価2.03 x 105 PFU/sampleの新型コロナウイルスに接種させると、時間経過と共にウイルスの感染価は徐々に減少し、24時間後の感染価は2.28 x 102 PFU/sample(減少率99.393%)でした。(図1)

PLEAST様

図1.ウイルス感染価の推移

考察 本試験で使⽤した光触媒加⼯アクリル板は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本試験を⽤いることにより、表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年7月6日
試験依頼者 株式会社OAK インターナショナル 様(東京都台東区)、株式会社スリーシー 様(東京都台東区)、株式会社ドリーム 様(東京都新宿区)
試験依頼品 光触媒加⼯したガラス板50 mm x 50 mm
商品名:RADICAL S1(ラジカルエスワン)、バイキンばいばーいオテテキレ〜ネ、My JOKIN(マイジョキン)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社OAK インターナショナル、株式会社スリーシー、株式会社ドリームからの受託研究により、光触媒加⼯ガラス板が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容

試験品に新型コロナウイルスを接種し、白色蛍光灯500 lx(< 380 nm のUVカット)下に静置しました。それぞれ0.5時間、1時間、3時間、6時間、24時間の作⽤時間後、PBS 液を用いてウイルスを回収し、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。

研究成果

本試験品に感染価4.27 x 105 PFU/sample の新型コロナウイルスを接触させると、時間経過と共に感染価は減少し、24 時間後の感染価は6.25 x 101 PFU/sample(減少率99.930%)でした。(図1)

OAKインターナショナル様

図1.ウイルス感染価の推移(0 lux)

考察 本試験で使⽤した光触媒加⼯したガラス板は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に接触させることにより、ウイルスの感染価減少が確認されました。本試験品を使⽤することにより、表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年6月21日
試験依頼者 株式会社オーシャン 様 (東京都千代田区)
試験依頼品 ノロックス(調整次亜塩素酸⽔): 有効塩素濃度50 mg/L (ppm), pH6.0
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社オーシャンからの受託研究により、ノロックス(調整次亜塩素酸⽔)が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 ノロックス(調整次亜塩素酸⽔)と新型コロナウイルスを9:1の割合で混合し、15秒、30秒、60秒静置後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

1.13 x 107PFU/ml の新型コロナウイルスに試験品を混合すると、15 秒後に検出限界の1.00 x102 PFU/ml 未満(減少率>99.999%)へと感染価が減少しました。

オーシャン様

図1.試験品によるウイルス感染価の推移

考察 本試験において、ノロックス(調整次亜塩素酸⽔)は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を速やかに不活化することが明らかとなりました。本試験液により、物質の表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年6月16日
試験依頼者 三菱マテリアル株式会社 様(東京都千代田区)
試験依頼品 銅合⾦クリーンブライト(成分54%Cu-11%Ni-35%Zn)の板:板厚 0.7 mm
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、三菱マテリアル株式会社からの受託研究により、銅合⾦クリーンブライト(成分54%Cu-11%Ni-35%Zn)の板が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 銅合⾦クリーンブライト(成分54%Cu-11%Ni-35%Zn)の板に新型コロナウイルスを接種し、4 cm ⾓のフィルムで被覆しました。それぞれ10分、15分、30分の作⽤時間後、PBS 液を用いてウイルスを回収し、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

1.05 x106 PFU/sample のウイルスを銅合⾦クリーンブライトに接触させると、10 分で検出限界である<5.00 x 100PFU/sample(減少率>99.999%)へ感染価が減少しました。(図1)

三菱マテリアル様

図1.ウイルス感染価の推移

考察 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、本試験で使⽤した銅合⾦クリーンブライトに接触させることにより速やかに不活化することが判明しました。本試験品を使⽤した製品は、物質の表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年6月16日
試験依頼者 株式会社日本触媒 様(大阪府大阪市)
試験依頼品 ・多機能性ポリマー(KPシリーズ)
・1, 3-ブタンジオール0.6 wt%
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社日本触媒からの受託研究により、多機能性ポリマー(KPシリーズ)が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 特殊アルカリ電解⽔に新型コロナウイルスを9:1の割合で混合させ、1, 3-ブタンジオール 0.6 wt%は30分、多機能性ポリマー(KPシリーズ)は、30分、1時間、2時間振盪させました。作用時間後、反応を停止させウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

多機能性ポリマー(KPシリーズ)では、感染価9.50 x 106 PFU/ml の新型コロナウイルスに接触させることにより感染価は時間と共に減少し、2 時間後は6.50 x 103 PFU/ml でした。1, 3-ブタンジオール 0.6 wt%は、感染価の変化はみられませんでした。(図1)

日本触媒様

図1.ウイルス感染価の推移

考察 本試験において使⽤した多機能性ポリマー(KPシリーズ) は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して不活化効果を認めました。本試験液により、物質の表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

報告日 令和3年6月9日
試験依頼者 株式会社ライフアートプランテック 様 (奈良県奈良市)
試験依頼品 ・消毒剤V シャットS①(アルキルグリコシド、塩化ベンザルコニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル配合)の液剤
・消毒液V シャットS②の液剤
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、ライフアートプンテックからの受託研究により、消毒剤V シャットS①の液剤、及び、消毒液V シャットS②の液剤が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 消毒剤と新型コロナウイルスを9:1の割合で混合し、消毒液V シャットS①の液剤を10分、消毒剤V シャットS②の液剤を1分静置後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

5.50 x 106 PFU/mlの新型コロナウイルスに消毒剤V シャットS①の液剤を10分、消毒液V シャットS②の液剤を1 分接触させると、4.00x 102 PFU/ml(減少率99.992%)および検出限界である<1.00 x 102 PFU/ml(減少率>99.998%)まで感染価は減少しました。(図1・図2)

VシャットS1

図1.消毒剤V シャットS① の液剤におけるウイルス感染価の推移

 

VシャットS2 

図2.消毒液V シャットS② の液剤におけるウイルス感染価の推移 

考察 本試験器で使⽤した消毒剤V シャットS①の液剤、及び、消毒液V シャットS②の液剤は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本試験品を使⽤することにより、物質の表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルス、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年6月1日
試験依頼者 株式会社日本トリム 様(大阪府大阪市)
試験依頼品 次亜塩素酸水(電解型)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社日本トリムからの受託研究により、次亜塩素酸水(電解型)が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 次亜塩素酸水(電解型)に新型コロナウイルスを19:1の割合で接種し、室温20~25℃で20秒、40秒、および60秒静置しました。反応を停⽌させ、回収液を⽤いてウイルス感染価をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

次亜塩素酸水(電解型)は1.00 x 107 PFU/ml から20秒後で4.00 x 103 PFU/ml(減少率99.955%)、40秒後で<2.00 x 102PFU/ml(減少率>99.997%)へと検出限界まで感染価が減少しました(図1)。

日本トリム様

図1.次亜塩素酸水(電解型)によるウイルス感染価の推移

考察 本試験で使⽤した次亜塩素酸水(電解型)は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を速やかに不活化することが判明しました。なお、浮遊するウイルス、人体での効果・影響を検証したものではないため、予防効果および既に感染した体内のウイルス減少や治療に関して実証したものではありません。

 

 報告日 令和3年6月1日
試験依頼者 ⾼橋練染株式会社 様 (京都府京都市)
試験依頼品 DEOFACTOR Antivirus 加⼯布(ファブリック/綿)※洗濯10 回(JIS1930)
DEOFACTOR Antivirus 加⼯布(ファブリック/綿)※洗濯30 回(JIS1930)
DEOFACTOR Antivirus 加⼯布(ファブリック/ポリエステル)※洗濯10 回(JIS1930)
DEOFACTOR Antivirus 加⼯布(ファブリック/ポリエステル)※洗濯30 回(JIS1930)
DEOFACTOR Antivirus 加⼯布(不織布)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、⾼橋練染株式会社からの受託研究により、DEOFACTOR Antivirus 加⼯布が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 試験品にウイルス液を滴下し、綿・ポリエステルは2時間、不織布は0.5時間、2時間の作⽤時間後、回収液を用いてウイルスを回収し、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

洗濯後のDEOFACTOR Antivirus 加⼯布(ファブリック/綿またはファブリック/ポリエステル)において、4.25 x 106 PFU/ml の新型コロナウイルスに接触させると4 つの試験品とも2 時間後に検出限界の<2.50 x 102 PFU/ml(減少率 >99.982%)に感染価は減少しました(図1)。DEOFACTOR Antivirus加⼯布(不織布)も同様に、4.25 x 106 PFU/ml の新型コロナウイルスに接触させると2 時間後に検出限界の<5.00 x 101 PFU/ml(減少率 >99.996%)に感染価は減少しました(図2)。

高橋練染様1

図1.洗濯後のDEOFACTOR Antivirus 加⼯布(ファブリック/綿またはファブリック/ポリエステル)におけるウイルス感染価の推移

 

高橋練染様2

図2.DEOFACTOR Antivirus 加⼯布(不織布)におけるウイルス感染価の推移

考察 洗濯後のDEOFACTOR Antivirus 加⼯布(ファブリック/綿またはファブリック/ポリエステル)、およびDEOFACTOR Antivirus 加⼯布(不織布)は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本試験で使⽤したDEOFACTOR Antivirus 加⼯布を⽤いることにより、表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年6月1日
試験依頼者 株式会社J-STYLE 様 (愛知県小牧市)
試験依頼品 ホタテ焼成⽔溶液(BA-CLEAN)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社J-STYLEからの受託研究により、ホタテ焼成⽔溶液が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 ホタテ焼成⽔溶液に新型コロナウイルスを9:1の割合で混合させ、それぞれ15秒、30秒、1分、5分、30分静置後、反応を停止させウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

新型コロナウイルスにホタテ焼成⽔溶液を混合することにより新型コロナウイルスの感染価は時間と共に低下し、1.13 x 107 PFU/ml の感染価が、15秒後に6.25 x 104 PFU/ml(減少率99.342%)、1分後に9.25 x 103PFU/ml(減少率99.891%)、30 分後に2.50 x 102 PFU/ml(減少率99.997%)まで減少しました(図1)。

ジェイスタイル様

図1.ウイルス感染価の推移

考察 本試験で使⽤したホタテ焼成⽔溶液(BA-CLEAN)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。なお、浮遊するウイルス、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年5月31日
試験依頼者 株式会社ハル・インダストリ 様 (静岡県静岡市)
試験依頼品 除菌消臭ミスト液剤
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社ハル・インダストリからの受託研究により、除菌消臭ミスト液剤が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 除菌消臭ミスト液剤と新型コロナウイルスを9:1の割合で混合し、1分、10分静置後、反応を停止させ、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

本試験品を感染価1.05x 107 PFU/ml の新型コロナウイルスに接触させると、1 分後に3.75 x 104PFU/ml(減少率99.642%)、10 分後に5.50 x 102 PFU/ml(減少率99.991%)に感染価は減少しました。

ハル・インダストリ様2

図1.試験品によるウイルス感染価の推移

考察 本試験において使⽤した除菌消臭ミスト液剤は、新型コロナウイルスに対して不活化効果を認めました。本試験液により、物質の表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年5月24日
試験依頼者 株式会社イージー・ビジネス・ソリューションズ 様 (東京都港区)
試験依頼品 光触媒加⼯(HM05/SN/SNAP)したガラス板(50 mm x 50 mm)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社イージー・ビジネス・ソリューションズからの受託研究により、光触媒加⼯ガラス板が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 光照射保管および暗所保管した2種類の試験品に新型コロナウイルスを接種し、⽩⾊蛍光灯(500 lux; <400 nm のUV カット)下、もしくは暗所(0 lux)にて、静置しました。それぞれ0.5時間、1時間、2時間、4時間の作⽤時間後、PBS 液を用いてウイルスを回収し、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

本試験品に感染価6.22x105 PFU/sample の新型コロナウイルスを接触させると、時間経過と共に感染価は減少し、0 lux および500 lux における4 時間後の感染価はそれぞれ、1.43 x 103PFU/sample(減少率99.506%)および2.25 x 102 PFU/sample(減少率99.890%)でした。(図1・2)

イージービジネスソリューションズ様

図1.ウイルス感染価の推移(0 lux)

 

イージービジネスソリューションズ様2

図2.ウイルス感染価の推移(500 lux)

考察 本試験で使⽤した光触媒加⼯(HM05/SN/SNAP)したガラス板は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に接触させることにより、ウイルスの感染価減少が確認されました。本試験品を使⽤することにより、表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年4月30日
試験依頼者 株式会社オーク製作所諏訪工場 様 (長野県茅野市)
試験依頼品 オゾン発⽣器(ARV-O3-MI)が⽣成するオゾンガス:オゾン濃度 0.5 ppm、5 ppm
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社オーク製作所からの受託研究により、オゾン発⽣器(ARV-O3-MI)で⽣成したオゾンガスが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 密閉された試験ボックス内に新型コロナウイルスを塗抹したシャーレを設置し、温度28 ± 2℃、湿度60 ±10%RHの環境下で0.5 ppm、5 ppmのオゾンガスを暴露しました。一定時間暴露後、ウイルス感染価(PFU/sample)をプラーク法にて測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

9.50 x 104PFU/sample の新型コロナウイルスにオゾンガスを曝露させると、0.5 ppmでは 2 時間で(図1)、5 ppmでは 1 時間で(図2)検出限界以下の1.00 x100 PFU/sample(減少率>99. 998%)へと感染価が減少しました。

オーク製作所様1

図1.オゾンガス0.5 ppm におけるウイルス感染価の推移

 

オーク製作所様2

図2.オゾンガス5 ppm におけるウイルス感染価の推移

 

考察 本試験で使⽤したオゾン発⽣器(ARV-O3-MI)で⽣成したオゾンガスは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本試験器でオゾンガスの空間噴霧を⾏うことにより、物質の表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年4月28日
試験依頼者 株式会社ゼノン 様 (東京都中野区)
試験依頼品 ZENON特殊アルカリ電解⽔(pH12.7)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社ゼノンからの受託研究により、特殊アルカリ電解⽔が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 特殊アルカリ電解⽔に新型コロナウイルスを9:1の割合で混合させ、それぞれ15秒、30秒、60秒静置後、反応を停止させウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて算出しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

8.50 x106 PFU/ml の新型コロナウイルスに特殊アルカリ電解⽔(ピュアステラ)を混合すると、15 秒後には検出限界の1.00 x 102 PFU/ml 未満(減少率>99.998%)へと感染価が減少しました(図1)。


ゼノン様           

図1.ウイルス感染価の推移

考察 本試験において、特殊アルカリ電解⽔(ピュアステラ)は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して不活化効果を認めました。本試験液により、物質の表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年4月19日
試験依頼者 株式会社コムテック 様(愛知県愛知郡)
試験依頼品 オゾン発生器
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社コムテックからの受託研究により、オゾン発生器が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 密閉されたデジケータに新型コロナウイルスを塗抹したシャーレを設置し、平均温度25.5℃、平均湿度54.8%の環境下で0.04ppm、平均温度26.2℃、平均湿度54.8%の環境下で0.06ppmのオゾンを一定時間暴露しました。暴露後、ウイルス感染価(PFU/sample)をプラーク法にて測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

1.71x105PFU/sampleの新型コロナウイルスにオゾンガスを曝露させると、ウイルスの感染価は時間経過と共に減少していき、12時間後の感染価は0.04ppmでは1.80x101PFU/sample(減少率99.955%)、0.06ppmでは6.50x100 PFU/sample(減少率99.983%)まで減少しました。

  zu 

図1.ウイルス感染価の推移

考察 日本産業衛生学会が定める許容濃度(1日8時間、1週間40時間、0.1ppm以下)である0.04ppmおよび0.06ppmの低濃度オゾンガスにおいても新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本試験で使用したオゾン発生器を用いることにより、物質の表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられます。なお、空間に浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年4月8日
試験依頼者 株式会社オーク製作所諏訪工場  様 (長野県茅野市)
試験依頼品 オゾン発⽣器(ARV-O3-MI)が⽣成するオゾンガス:オゾン濃度 0.05 ppm
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社オーク製作所からの受託研究により、オゾン発⽣器(ARV-O3-MI)で⽣成したオゾンガスが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 試験ボックス内2 時間試験では温度28.5℃、湿度65.4%、6時間試験では温度26.8℃、湿度54.3%、オゾン濃度0.05ppm程度の環境下でウイルス塗抹のシャーレをそれぞれ2時間、6時間暴露後、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果

9.50 x104 PFU/ sample の新型コロナウイルスにオゾンガスを曝露させると、 2 時間後に3.50 x101 PFU/ sample(減少率99. 958%)に、6 時間後に2.50x 100 PFU/ sample(減少率99. 996%)まで感染価が減少しました。


オーク制作所様           

図1.オゾンガスによるウイルス感染価の推移

考察 本試験で使⽤したオゾン発⽣器(ARV-O3-MI)で⽣成したオゾンガスは、⽇本産業衛⽣学会(1) が定めるオゾン許容濃度(1 ⽇ 8時間、1 週間 40時間、0.1 ppm 以下)である0.05ppmにおいても、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本試験器でオゾンガスの空間噴霧を⾏うことにより、物質の表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルスへの効果、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

 報告日 令和3年3月9日
試験依頼者 株式会社フジファインズ  様 (東京都渋谷区)
試験依頼品 オゾン発⽣機(商品名 O3Max Air, 型番 OY-FF90-A)
概要 微生物感染症学講座の研究グループは、株式会社フジファインズからの受託研究により、OY-FF90-Aが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認しました。
実験内容 試験ボックス中の平均湿度を45%と65%とし、オゾン濃度0.1 ppm 程度の環境下にウイルス塗抹のシャーレを2時間暴露後、ウイルス感染価(PFU/mL)をプラーク法にて測定しました。なお全試験は、本学内のバイオセーフティレベル3(BSL3)の実験施設において、適切な病原体封じ込め措置のもとに⾏いました。
研究成果 ⽣成したオゾンガスを9.06 x 106 PFU/ml の新型コロナウイルスに2 時間噴霧することにより、湿度45%では7.50 x 102 PFU/ml(減少率99.990%)、湿度65%では検出限界の<1.00 x 102 PFU/ml(減少率>99.998%)まで感染価が減少しました。

フジファインズ様2           

図1.ウイルス感染価の推移

考察 本試験器で発⽣させたオゾンガスは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することが判明しました。本試験品を使⽤することにより、物質の表⾯についた新型コロナウイルスによる接触感染防⽌に有効である可能性が考えられました。なお、浮遊するウイルス、⼈体への影響については検証を⾏っていません。

 

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